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今日は青森の病院で診療してきました。
報道の通りですごい積雪量です。
駅から病院までは徒歩5分程度ですが、
かろうじて人1人通れる分しか除雪されておらず、両側一面が雪の板のようです。
数年前は壁の高さが1m以上になっていたこともありますが、
その時の道幅は2人が通れました。
おそらく今年は雪が次々降って除雪が間に合わないのだと思います。
てっきり年間積雪量は北海道が1番多いと思っていましたが、
実は青森が567センチ、北海道は479センチでした。
第3位は山形県の285センチです。
1位から3位が100センチずつ違うのは特徴的です。
今のところ函館は例年の半分程度の積雪量ですが、
これからが本格的な雪の時期であり、
少しでも除雪の負担が少ないことを願います。
ところで今週末は大学入学共通テストです。
私はこの奔りである共通1次試験の2回目の受験生でした。
国立の一期校や二期校が廃止され、
私立であっても1次試験の点数が活用されました。
あの頃は全科目受験で合計1000点、
問題の難易度が高くなかったため、
ケアレスミスが許されませんでした。
しかし今の試験は難しいだけではなく、
英語のヒヤリングなど付け焼き刃的な勉強では対応出来ない内容があります。
一方で私立大学では共通テストの利用方法が多彩で、
「共テ利用」だけで当落判定されます。
ただ今も変わらないのは、
往々にして試験日の天気が荒れやすいことです。
これは国公立入試日にも当てはまる気がします。
そして今年は天候だけではなくインフルエンザの脅威があります。
この時期、高校を休ませるかどうかということが話題になりますが、
個人的には賛成です。
1年間の努力を結実させるためには、まずは体調だと思います。
確かに教室で皆と情報交換したり、息抜きしたりするメリットもあります。
大学入試前は自分との戦いであり、
最も心身ともに心地良い状態になれるようにすべきで、
受験直前の家庭学習も選択枝のひとつです。
因みに私は毎日学校に行きましたが、
息子の時は休ませました。
その時々の判断で良いと思います。
受験生には是非平常心で臨んで
力を発揮して欲しいです。
院長 小西宏明
2025-01-16 21:49:00
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夕方に患者さんが診療の御礼に来られました。
診療中であったためご本人が来院されたことは後でスタッフから聞きました。
年明けに初診された患者さんでしたが、
実はいきなりお電話ですでに当院へ向かっているということでした。
当院はコロナ禍を契機に完全予約制にしており、
急なご来院や当日の診察希望については
病状次第で後日の予約を手配か、
ご自宅近くの別の医療機関をお奨めしております。
「敷居が高い」とか「いきなり行けば診てもらえる」とか
様々なご意見があるようです。
完全予約制に拘る理由はこれまでにも述べさせて頂いております。
医師1人のクリニックでは何かを調整しない限り全ての要望に応えるのは難しいのです。
今回の患者さんはお電話での症状からは出来るだけ早く診た方が良いと判断しました。
すでに別のクリニックを受診され、異常なしと言われたことも診断を急ぐ理由でした。
通常ですと近くのクリニックに御案内するのですが、
何とか空き時間が作れそうであったのでそのまま向かってもらいました。
最も心配した病気は否定することが出来ましたが、
診察してみると全く別の病気の疑いが出てきました。
もう夕方でしたが検査センターに至急検査を依頼し、
夜8時過ぎに結果を頂き、直ぐに患者さんに連絡しました。
翌日には総合病院の専門医を受診する手配が速やかに進み、
どんどん検査が進められて診断が出来たようです。
症状の原因が明らかとなり、これから治療で、
その御礼に来られたとのことでした。
本日も閉院前にやはりお電話で初診希望がありました。
これも内容からすると早々に診断を必要とするものでした。
当院ではそのための検査設備がないことから、
二次当番病院へ電話して受診の了解をとり、
患者さんには自宅から直接救急センターへ向かって頂きました。
夜に担当の先生からメールを頂き、
幸いにも重症疾患ではないことが確定されました。
病気には初期から末期があり、
また軽症から重症があります。
どのタイミングで診断が確定出来るかが
その患者さんの予後やQOLを確定します。
初期であったり、軽症であれば、さらにはそもそも病気でなければ
いわゆる”空振り”であっても
それはそれで陰性診断としての意味があります。
日本では医療制度の恩恵もあって
病気の初期や軽症での受診が多く、
診断学の観点からは非常に難渋することがあります。
しかし一方で今回の症例のように速やかに必要な検査が受けられる医療体制があります。
今の時期は圧倒的多数のインフルエンザ患者さんに現場は大混乱ですが、
重大な疾患もまた起きています。
大きな波に揺さぶられて
病気の予兆である小さな波を見逃さないのは大変です。
しばらくは緊張の日々が続きます。
院長 小西宏明
2025-01-15 21:17:10
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年末年始の休日当番医の状況が少しずつわかってきました。
市内の当番医はどこも100名以上が押し寄せて
混乱したことが判明するとともに、
これほどの規模で感染症が激増した場合には
とても一人医師のクリニックで対応することは困難です。
10年に一度と言われていますが、
来年以降に向けた対策が必要です。
今日は医師会常務委員会でそのことが議論されましたが、
細かいことはあるにせよ、対策の骨子は自明で、
要するに医師数を増やすことです。
すでに夜間急病センターは年末年始は内科医師2名体制になっています。
同じように昼間の当番も現行2カ所から3カ所にすることです。
そして最終的には市内の限定した場所で休日当番を行うことが、
医師以外の医療スタッフのQOLを考えると妥当だと思います。
道内でも苫小牧市は先駆的な取り組みを行っています。
http://www.toma-med.or.jp/yakan/
折しもニュースで気象庁が富士山が噴火した場合の
降灰予測情報に関する検討会を立ち上げたとありました。
今回のインフルエンザの状況は”災害級”と考えられます。
また一方で現在の医師会会員の年齢から5年、10年後の
市内の休日診療体制は予測可能です。
富士山噴火や南海トラフ地震よりも
大型台風が近づいている場合に似ています。
少なくとも人口減少よりも医師の高齢化による医師不足の方が早く問題が大きくなります。
そう考えると今回のインフルエンザの激増は
我々に事前の警鐘を鳴らしてくれていると捉えるべきです。
院長 小西宏明
2025-01-14 21:06:00
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昨年くらいからでしょうか、迷惑メールが増えている気がします。
出来るだけ「受取拒否設定」を行っていますが、
ドメイン名は英数字の羅列の場合は切りがありませんし、
拒否する件名の単語も次々に新しいものですり抜けられます。
特に多いのがAmazonとPayPayです。
最近はDDos攻撃による交通機関、銀行、通信会社の障害も増えています。
個人への迷惑メールのほとんどは偽サイトへの誘導によって
IDやパスワードを盗み取ろうとしており、
金銭奪取が主目的です。
これだけ迷惑メールや偽サイトのことが騒がれていながらも
未だに続いているということは
ある一定の確率で金銭を盗み取ることに成功していると考えられます。
これは振り込み詐欺被害が無くならないことと似ています。
どうしてもダマされてしまうと言うことです。
今では知らなくて引っかかるのはもちろんですが、
知っていてもいざ自分の降りかかるとダマされてしまうということだと思います。
私も1度、偽サイトに引っかかったことがあります。
直ぐに気付いてIDとパスワードを変え、
事なきを得ました。
きっかけとなったメールは大学からのもので、
長く使用していないメールアドレスの確認と
不要な場合の末梢についてでした。
ちょうどその状況に自分が当てはまったため、
思わず返信してしまいましたが、
送信直後にメールの発信元ドメインを確認して
詐欺メールと気付くことが出来ました。
大学のドメインのメルアドに一斉送信されていた詐欺メールだと考えられます。
それ以来、このようなメールは一旦閉じて、
時間をおいて対応するようにしています。
仕事のメールが多いため、出来れば次々と処理してしまいたいのですが、
敢えて別の機会にもう一度対応することにしています。
「急いては事をし損じる」だと思います。
便利と不便は表裏一体、
また粛々とメール削除します。
院長 小西宏明
2025-01-13 19:50:00
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息子が年末に旅行してお土産を送ってくれました。
京都 下鴨神社の御守りです。
御守りには家内安全、無病息災、安産祈願、学業成就など様々な目的があり、
1年ごとに交換しても良いし、複数同時に持っても良いそうです。
これをもらったので、いつもの鞄を探ってみると
もう何十年も前の御守りが出てきました。
たしか、東京の自宅近くの小さな神社のものだったと思います。
昔は祖母が御守りを持たせてくれたり、
小学校ではランドセルにぶら下げている子もいました。
今はどうなのでしょうか。
自然災害をはじめとして自分の力ではどうしようもないことがあり得るため、
”御願い”が必要かもしれません。
また受験のように、頑張って頑張り抜いて、最後は神様に御願いするというのは
皆経験があると思います。
このような言わば心の拠り所を具現化した”物”は、
無いと困るわけではありませんが、
どこか気持ちが整理されたり楽になる気がします。
2025年、診療の面ではもう新しい感染症は懲り懲りですし、
診療報酬改定の年では無いのは幸いですが、
依然として無駄な支出には注意が必要です。
体調面では年々怪我しないように気をつけています。
例えば階段を下る時は出来るだけ手すりがある側を選びます。
一方、上る時は出来るだけ1段飛ばして大股で上がります。
腿とふくらはぎの筋肉を余計に使うためです。
例えば新幹線の駅の階段や病院内の階段も1段飛ばし、
ジムの階段はさらに走って一気にあがります。
実は大学病院勤務の頃は病院が広いため一日1万歩は歩いていましたが、
クリニックになってからは歩く距離は激減しています。
東京からの通勤では電車の乗り換えで走ることもありましたが、
今は1週間全く走らないこともあります。
御守りは部屋の中で見える場所に飾っています。
まずは仕事と体調のことを意識しながら頑張りたいと思います。
院長 小西宏明
2025-01-12 20:53:00
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今日は内科会の新年会でした。
今期は私の出席割り当て分はこれが最後です。
毎年忘年会、新年会を会長と副会長3名で分担していますが、
コロナが5類に移行して急に出席しなければならない会が増えました。
ご参加の先生からもお話されていましたが、
実は市内でこのような会が開催できる施設が限られ、
毎週のように同じ食事となることが稀ではありません。
いろいろな先生方との話題に上がったのは
やはり年末からのインフルエンザ患者急増です。
休日当番は150から最高200名余り、
夜間急病センターも100名近くで、
終了は午前1時のようです。
発熱者は診断のための検査と投薬を求めておられるのは当然ですが、
検査キットはすでに一部は出荷制限で入手困難です。
早晩、医療機関を受診しても検査出来なくなるはずです。
ただ急激な高熱や現在の市内の状況からは
検査キットで判定しなくても医学的には診断可能です。
また薬も一部入手困難です。
抗インフルエンザ薬は、市民からは特効薬のように思われているかもしれませんが、
実際には発熱が1,2日短くなるだけで、決して根治薬ではありません。
欧米ではインフルエンザの薬を服用することはほとんどありませんし、
タミフルの使用は日本が世界一多くなっています。
少なくとも流行は今月いっぱいは続くとみられていますが、
病院を受診しても検査出来ない、薬なしとなることは想定内です。
病院に行って、インフルエンザウイルスが蔓延している空間で5,6時間も待つよりも
家で解熱剤を飲んで、水分補給しながらゆっくり過ごす方が
むしろ早く治ることだってあります。
すでにテレビでは敢えて医療機関を受診しなくても良いことなどを周知し始めています。
しかしこれだけ全国的な爆発的感染状況では
集団心理が働いていることも感じます。
1.熱が出たら直ぐに検査しなくてはならない。
2.早く診断してもらって薬を飲まなくてはならない。
朝起きて38度に熱発して、午前中、いや午後に検査したとしても
偽陰性(感染しているが検査では陰性と判定)となる確率はかなり高く、
ならば24時間我慢してから検査かと言えば、
体力を消耗するばかりです。
市販の解熱剤で自宅療養した方が結果的には早く治ると思います。
ここまである地域にインフルエンザが蔓延した場合、
敢えて検査する必要はなく、
またどうしても抗インフルエンザ薬を飲む必要はありません。
しかしこの”集団心理”とは恐ろしいものです。
皆何かに取り付かれたように「検査、薬」となることも肯けます。
では我々医療提供側で改善出来ることはないでしょうか。
来週、臨時で医師会常務委員会で検討することになりました。
個人的な情報収集の範囲では、
少なくとも休日や夜間の当番医を増やす必要はないという意見があります。
確かに医師独りで100名余りを診ることはスタッフを含めて大変ではありますが、
今期が特殊な状況であることは明らかです。
むしろ1年を通じてこれ以上当番の回数が増えることは回避したいと思っています。
市民の側からは反対もあろうかと考えられますが、
一番の問題は「医師の高齢化と減少」です。
医師という地域の”資産”を使い過ぎると、
結果的にはもっと過酷な状況が襲ってきます。
地域を守って行くためには市民の協力が不可欠で、
医療従事者を温存しなければ、
特に函館は人口減少よりも医師減少の方が早く問題化することはわかっています。
今現在、医師会員について60歳以上が6割以上を占めています。
夜間、休日の当番の年齢上限の目安が65歳になっていますから、
もし単純に年齢上限で順次当番を引退されると
医師数は半分になります。
これでは残された若い医師だけでの当番は不可能です。
今当番をなさっている最高齢は85歳です。
一般の会社でその年齢で第一線の営業マンをする人がおられるでしょうか。
このことをもう少し市民に知らせても良いのではないでしょうか。
さらに将来予測としてこの函館市という地方都市でさえも
2040年頃には今よりも人口当たりの医師数が減ってしまい、
今と同じ夜間休日制は維持出来ないことを。
私が考える夜間休日当番の改善策はスマホを利用した予約制です。
すでに多くの小児科では運用済みのシステムです。
ニュースでは朝の受付開始から数分で午前中の予約枠が埋まると言われていました。
医師独りのクリニックでは時間当たりに診察、検査可能な患者数は限られ、
それ以上が殺到しても単純に待ち時間が延びるだけです。
中にはイライラして「医師は昼ご飯を食べるな」というカスハラもあります。
予約制にするメリットは自宅待機出来ることがあります。
具合が悪いときは混雑する待合室や車の中で待つよりも、
自宅のベッドで暖かくして水分と栄養を摂っている方が有効的です。
ついでに言えば、クリニックの駐車場は通常数台しか入れません。
溢れた患者の車は周辺道路の交通障害につながります。
予約時間の少し前に来院すれば、それも緩和出来ます。
最後にもうひとつ、
この異常事態を医師会として市民に周知するのはどうでしょうか。
コロナ禍の際は当時の医師会長がテレビで説明されました。
市民の集団心理を和らげる効果は期待されると思います。
いずれにしても状況を分析して
皆が知恵を出し合うのが今の医師会の利点です。
ひとりの医師や一部の医療従事者に負担が集中しないことが最優先事項です。
院長 小西宏明
2025-01-11 21:52:00
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コロナ禍で始めた地域貢献ランチ弁当の企画を今も続けています。
当時は市内のお店からお弁当を購入して
来店客の減少を補ってもらおうとしたわけです。
今となってはお昼に皆で美味しいものを食べようということに変わりました。
実はもうひとつの主旨はスタッフがお昼の準備をしなくて良いようにと考えています。
自分の経験からも朝の時間に子どものお弁当を準備して
朝食も食べさせてとなるとそれはそれはドタバタ劇です。
何が一番大変かというとメニューを考えることです。
お料理が好きな人であれば、冷蔵庫をみて瞬時にメニューが浮かぶのだと思いますが、
私のような俄かシェフ?は食材から考えることはほぼ絶望的で
前日の夕食の買い物の際に翌日の朝食とお弁当の分も購入していました。
夫婦共働きは今は当たり前で、
当然、食事やお弁当の支度も分担しなければ大変なことになります。
私が料理を始めたきっかけは
オレンジページという料理冊子の何かに応募して、
エプロンが当選したからです。
確か黒いエプロンでオレンジ色のロゴが入っていたと思います。
ユニセックスのデザインで全く普通の型でした。
良くゴルフ好きな方々は
「技術ではなく物から入る」と言われます。
まずはクラブ選び、ユニフォーム選びから。
どうやって飛距離を伸ばすとか、スイングがどうのこうのは二の次という。
同じ理屈でエプロンが届くと何となくやる気が出ました。
その後はご多分に漏れず、
厚焼き玉子専用の鍋、中華鍋、カレー鍋、
食パン専用の包丁などなど順番に揃えてしまいました。
さぞかし料理が旨くなったかというと全くダメで、
私の場合は「料理本のレシピに忠実に」をもっとうとしています。
今でもスマホに中華ハンバーグや餃子のレシピを写し取っています。
バイブルとしていたのは小林カツ代さんの本でした。
わかりやすかったのと、
味がシンプルだったところが気に入りました。
そんなお弁当作りの経験から
出来るだけ毎週1回は昼食を用意しなくても良い日を作っています。
ちなみに今日のお昼は市内のサンドイッチの名店
グルマンカンタにしました。
何と年明けのメニューを見ると”値上がり”で
驚きながら納得しました。
どうなるものかと心配しましたが、食材の質は変わらず美味でした。
来週はこれまた市内で有名なハンバーガー店の
肉肉しい”肉”のハンバーガーの予定です。
寒い時期だからこそ、美味しいものを食べて力みなぎらせたいと思います。
院長 小西宏明
2025-01-10 21:34:00
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今日は医師会主催の新年会でした。
向山衆議院議員、北海道議会議員、函館市長、市議会議員など
関係者と医師会員総勢90名余りが参集しました。
新年ですから今年に向けた提言などいろいろな話題が出ましたが、
私が最も印象に残ったのは看護大学の設立です。看護学部でも同様です。
要するに函館から札幌や青森、さらに都内の4年生の看護教育機関に進学している高校生について
将来の函館の医療を支えていく観点からも
当地で一貫した教育を行っていくべきだということです。
少なくとも今は成績のトップ15%は市外に進学しています。
昨年市が行った高校生とその親御さんへのアンケートでも大学新設の要望が多数を占めました。
他方、今年度は初めて市内のすべての看護専門学校が定員割れしました。
これは学校経営の上では由々しき問題で、
おそらく財務上の体力がないところから閉校せざるを得ないのは
他の地域をみても想定内です。
大原会長はもちろんですが、向山議員、大泉市長からも前進させるお言葉がありました。
この課題は実は時間との勝負の側面があります。
何故なら対象となる学生人口の減少です。今後益々市内の高校生は減っていくのです。
そして今最大の問題は大学教員の確保です。
専門学校と違い大学教員の場合、文部科学省の管轄となり、
最低でも修士の学位が必要です。
残念ながら看護師で看護学修士を有する人は少ないのが現状で、
全国の大学で不足しています。
市内では有資格者はほとんどいないそうです。
しかし開設には20名前後を確保しなければなりません。
個人的な意見ですが、都内から空路での通勤も視野に入れた方が良いと思います。
そして北海道新幹線の札幌延伸はどうしても必要です。
余談ですが、道内の大学病院医師は自分や家族を含めて札幌在住希望が多いそうです。
今後とも北海道は様々な機能の札幌集中を図るべきで、
さらに函館は道内の陸上物流基地となり得るポテンシャルがあります。
新年会はだいたい2時間が相場です。
1年に1回、各方面の方々と顔を合わせて話が出来ることは
とても有り難いと思いますが、
兎にも角にも行政のフットワークが軽くなければ
函館の将来を描くことは厳しいと感じました。
今年は医師会病院の方向性の確定と
この看護大学について方針決定が必要です。
コロナ禍の影響で函館市の人口減少は想定を超えました。
もたもたしている場合ではありません。
院長 小西宏明
2025-01-09 21:23:00
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デジャブとは珍しいことが続いておこることを指します。
医療現場にもデジャブがあって、
普段余り見かけない疾患が続くことがあります。
今の時期なら次々とインフルエンザの患者さんが受診されますが、
それはデジャブとは言いません。
頻度が少ない疾患であったり、クリニックでは余り遭遇することがないような疾患や
その疑いの患者さんが連続する状態です。
今年は年明けから数年にひとりくらいの頻度の疾患の患者さんが来られています。
いずれも総合病院へ紹介となりますので、
確定診断は未だ不明ですが、
少なくともクリニックで対応出来る疾患ではありません。
病気はいつどのような形で降りかかってくるかわかりません。
季節性の病気に紛れていたり、
加齢変化と区別が付きにくかったり、
あるいは認知症で病態が把握しにくかったり、
様々な要因で確定診断への道のりが遠のくことがあります。
またこの時期は風邪や発熱症状の患者が多く、
じっくり鑑別診断に費やせる時間が取れないこともあり得ます。
一日に何十人も発熱者がいれば、
兎に角、検査、診断、処方を急がないと診療が終わらないからです。
学生や研修医に教えていた頃、
診断学の基本の重要性を説いていましたが、
現実には教科書通りに診療が進められるとは限りません。
それでも10年に一度、診るか診ないかの病気を診断するためには
いかに時間を作り出して
いかに多くの鑑別診断を頭に浮かべられるかが肝だと思います。
ふと、この作業を振り返ると、
これこそAIの真骨頂ではないかと思うようになりました。
短い時間でも多くの病気の可能性を挙げることが出来ます。
そこに自身の経験、人間の経験則が取り込めれば、
診断の精度は高くなるはずです。
今日ちょうどニュースでSDVについて報じられていました。
software defined vehicleの略称で、
車を制御するソフトウェアの更新で性能を高めていくものです。
今後医療の診断学の分野においてもAIの導入が進みます。
これすなわちSDD、
software defined diagnosisとなっていくと思います。
院長 小西宏明
2025-01-08 21:41:50
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テレビでも10年に一度の過去最大の患者の急増と言われていました。
函館市も正月三が日の当番医は軒並み100名以上、
多いクリニックでは200名を超え、終了が午前1時過ぎだったそうです。
午後7時半からは夜間急病センターもオープンしているはずですから、
深夜まで少なくとも市内で2カ所以上診療していたことになります。
もともと三が日は患者数が多くなるため、
夜間急病センターは医師2名体制ですが、
今年は昼間からものすごい患者が来院したようです。
医師会事務局のお話では市や保健所には市民からのクレームが
数多く寄せられているとのことです。
おそらく診療待ち時間の問題と駐車場不足ではないかと想像しています。
しかし我々医療機関側からすると、
原則医師はひとりしかいませんし、
駐車場は普段の診療に合わせて土地を確保しているため、
100名以上が殺到する事態には対応できません。
今は発熱や風邪症状は原則コロナとインフルエンザの抗原検査を先に行います。
検査時間は10分です。
小児科のようにクリニック建設時から感染症患者の動線を分離した構造がない限り
患者や医療従事者の感染を防止することは困難で、
同時並行で多数の診察を行うことはないと思います。
また検査は看護師が行いますが、患者取り違えに注意を要します。
患者が来院してから帰宅出来るまでには
診察以外に多くのハードルがあります。
受付、検査、診察、会計で
さらに薬局に行くと、
受付、調剤、説明、会計です。
例え検査など診療が15分程度だったとしてもその前後に要する時間は数倍になります。
事務スタッフも受付や会計などの事務処理には確認事項が多く、
多くの患者が殺到すると大変な負担ですし、時間も要します。
これらの問題を解決するのは容易ではないと思います。
これまでも年末年始はインフルエンザが増加するため、
市内の当番医では100名を超えることはありました。
今回はその2倍以上となっており、まさに10年に一度と言えます。
しかし休日当番医体制としてどうするのが良いのかは
即答出来る解決策はありません。
一部の先生からは以前から議論が始まった
市内の固定した場所での休日当番診療という案が主張されています。
確かに今回のような事態、多数の患者が殺到する状況に対して
受け入れ体制として望ましいのは
大きな施設、広い駐車場、そして多くの医療スタッフです。
先日の歯科医師会の新年交礼会では
偶然隣の席に薬剤師会の会長がおられ、折しも少し話題にしました。
すると薬剤師の確保も要検討事項だと御指摘頂きました。
当番医制ではいわゆる”門前薬局”が同時に休日営業されますが、
特定の場所で診療が行われる場合、そこには原則付属の薬局はありません。
例えば夜間急病センターにも付属の薬局はありませんから、
毎日薬剤師会の有志が交代で詰めているそうです。
私は今、内科会の会長と医師会の副会長を兼務しています。
今週土曜日は内科会の新年会、
そして来週は医師会理事会と内科会の幹事会があります。
大学病院時代の経験、病院幹部の任にあった経験から
「出来ないことの理由を述べるよりも、どうすれば実現出来るかを考える。」
これが改善や改革には必要だと考えています。
昨年、内科の休日当番についてはひとつの改革を執行しました。
その際に次のことも想定していましたので、
今年はそれを進めたいと思います。
院長 小西宏明
2025-01-07 20:12:00
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