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プラモデルは脳を使う

スタッフから「最近プラモデルを作り始めました」と紹介されました。

写真を見せてもらうと、いわゆる「ガンプラ」です。

プラモデルには、軍用車や車、飛行機など実在するものから、フィクションのキャラクター、ガンダムまで様々なジャンルがあります。さらにジオラマに仕上げる人もいます。塗装や汚しまで施し、いかに実物らしく、綺麗に作るかを追求する世界です。

私もプラモデルは大好きでした。ただし、1960~70年代初めまでの話です。当時は飾るよりも、ゼンマイやモーターで動かして遊ぶのが目的でした。

幼稚園から小学校低学年の頃は、叔父に作ってもらっていました。今でも覚えているのが、マルサンのウルトラマン怪獣シリーズの「ペギラ」です。電池を入れたリモコンで歩く模型でした。

叔父は真鍮や鉄板から機関車や車まで自作するほどの腕前で、プラモデルもただ組み立てるだけではありません。バリを削り、部品の合わせ目まで丁寧に仕上げていました。

中学になると勉強やクラブ活動で忙しくなり、模型雑誌「ホビージャパン」を眺めるのが楽しみになりました。それでも興味は続き、長期休みにはラジコンカーを作って遊びました。

模型の魅力は、完成度を高めることだけではありません。

「ものを作る」ことそのものが楽しいのです。

少々こじつけかもしれませんが、掃除にも似ています。作業をしている時より、完成した時の充実感が何とも言えません。

しかも模型作りは、指先を使い、形を立体的に捉え、手順を考えながら作業します。こうした複数の認知機能を使うことは、脳への良い刺激になるでしょう。

認知機能が低下すると、立方体を描いたり、時計を正しく描いたりすることが難しくなることがあります。ボタンを留める、服を着るといった日常動作にも影響します。

そう考えると、プラモデルは単なる趣味ではなく、**「楽しみながら手と頭を使う遊び」**なのかもしれません。

私も久しぶりに、何か作ってみたくなりました。

院長 小西宏明

2026-09-13 20:45:00

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セカンドオピニオンは医師のためにもある

昨晩遅く、知り合いからメールが届きました。

友人が咽頭癌と診断され、近々放射線治療が始まる予定だが、セカンドオピニオンを受けた方がよいだろうか、という相談でした。幸いリンパ節転移や遠隔転移はないとのことです。

画像など詳しい情報がないため、私自身も判断しにくい内容でした。ただ、局所の痛みが強く、できるだけ早く治療を始めたいとのこと。

還暦を過ぎると、親戚や同級生などから病気について相談される機会が増えてきます。大学時代の友人でも、専門領域が違えば最先端の治療や、どこの病院・医師に相談すればよいか分からないことがあります。

幸い私は関西の大学を卒業し、その後は関東でも仕事をしていたため、全国に医師の知り合いがいます。頭のてっぺんから足先まで、「この病気なら彼」という具合に相談できる医師がいます。

今回も東京の病院の友人や現役の大学教授、名誉教授などに相談しました。

結果として、現在の病院で予定されている治療は標準的なものであり、予定通り進めてよいだろうという結論になりました。

一般の方にとって、セカンドオピニオンは決して簡単ではありません。担当医に言い出しにくい、どこに相談すればよいのか分からない。そしてネットや口コミだけでは、情報の確かさにも限界があります。

今回改めて考えたのが、**「専門医バイアス」**です。
この患者さんは数ヶ月前から喉に違和感があったそうです。
近所の耳鼻科で治療されていましたが、なかなか軽快しないため、自ら御願いして大きな病院へ紹介してもらいました。

専門領域だからこそ、自分の診断に自信を持ち、自分で治療しようとする。もちろん専門性は重要ですが、それが時に「自分は間違っていない」という思い込みにつながることがあります。

人間は、一度「正しい」と判断したことを途中で修正するのが苦手です。

先日の京都大学脳神経外科の医療事故も思い出しました。詳細は分かりませんが、同様の手術を多数経験していた医師が、正常組織を腫瘍と判断して摘除してしまったと報じられています。

医療に限らず、「思い込み」による失敗は誰にでもあります。

だからこそ、一度立ち止まって考え直すこと、他人の意見に耳を傾けることが大切です。

他人に相談することは、決して自分の能力不足ではありません。

むしろ、医療におけるダブルチェックなのだと思います。

来週から放射線治療が始まるそうです。幸い治療効果が期待できる癌とのこと。まだ50歳代、働き盛りです。

辛い治療になると思いますが、無事に乗り越えて元気になってほしいと願っています。

院長 小西宏明

2026-09-12 21:30:00

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柳沢先生のラスカー賞ーー日本に足りないのは研究者の才能ではない

筑波大学の柳沢正史先生に、アメリカのラスカー賞が授与されることになりました。オレキシンという神経ペプチドを発見し、睡眠・覚醒の仕組みを大きく変えた研究が評価されたものです。現在使われている不眠症治療薬などにもつながっています。

実は私の前職の大学病院には、柳沢先生の大学時代の同級生がいました。同級生の間では「柳沢はいつかノーベル賞を取る」と言われていたそうです。

当時、その理由は今回のオレキシンではなく、1988年に発見した血管収縮因子エンドセリンでした。その後、米国テキサス大学に移り、1998年にオレキシンを発見されました。わずか10年の間に、人間の血管と睡眠という全く異なる領域に関わる重要な物質を発見したことになります。

ラスカー賞は「ノーベル賞への登竜門」とも言われ、過去には利根川進先生や山中伸弥先生も受賞しています。今回も、ぜひノーベル賞を期待したいところです。

一方、私が注目したいのは、研究そのものだけではありません。

柳沢先生のような研究を可能にしたのは、自由に研究できる環境と、それを支える十分な資金です。

私自身も米国で3年間研究生活を送りました。日本とは違う「懐の深さ」を感じました。何処の馬の骨とも分からない留学生にも研究する機会を与えてくれる。これは大きな違いでした。

研究の始まりは、日常のちょっとした「気づき」です。

日本人は、その気づきを見つける能力では決して劣っていないと思います。しかし、それを自由に追究し、大きな研究へ育てる環境は十分でしょうか。

柳沢先生の受賞を喜ぶ一方で、そこに至るまでの研究環境を考えると、少し複雑な気持ちになります。

日本に足りないのは、研究者の才能ではなく、その才能を十分に伸ばす土壌なのではないでしょうか。

何はともあれ、柳沢先生にはぜひ次のノーベル賞を期待したいと思います。

院長 小西宏明

2026-09-11 18:55:50

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買う前が一番楽しい

今年もアップルのイベントが大いに盛り上がり、ついに噂されていた折りたたみ式iPhoneが発表されました。定例のiPhone 18も登場しましたが、何より驚いたのは価格です。

折りたたみ式は最も安いモデルでも36万円余り、iPhone 18も21万円。中古市場が盛況なのも分かる気がします。以前から折りたたみ式は40~50万円とも噂されていましたから、あながち外れてはいません。来年以降はベースモデルでも40万円を超えるのでしょうか。

私はかなりのアップルファンで、最初に手にしたのは1983年。大阪・日本橋で購入した、Apple IIの模倣品、通称「ブラックアップル」でした。正規品は学生には高すぎました。

当時は大学3回生。解剖学実習を終えた秋から、第二外科の人工心臓研究グループで学生アルバイトをしていました。人工心臓を埋め込んだ羊の世話をしながら、先輩がApple IIで制御プログラムを開発しており、私も弟子入りしました。自宅でもプログラミングをしたくて、ブラックアップルを購入したのです。

1987年、研修医1年目には初代Macintoshも購入しました。それ以降、新機種が出るたびにほぼ発売日に手に入れ、仕事に使ってきました。

当時のパソコンは、新機種になるたびに明らかに仕事の効率が上がりました。ところが今は、市販機の性能を持て余すほどです。

そんな私でも、今回は少し迷います。

新しいもの好きであることに変わりはありませんが、今は**「必要十分な性能と価格のバランス」**を考えるようになりました。

それでも買い物は、悩んでいる時が一番楽しい。

いざ購入して現物が届くと、「本当に必要だったのか」と後悔することもあります。

40年以上アップルを使い続けてきても、どうやらこの点だけは学習していないようです。

さて、今回はどうしましょうか。

院長 小西宏明

2026-09-10 21:39:00

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違和感の正体を探るーーニュース画面の左右

毎朝5時のNHKニュースを見ています。

2日前だったでしょうか、画面を見ていて、なぜか違和感を覚えました。

すぐに気づきました。

女性アナウンサーが左側に立っていたのです。

現在の5時台のニュースは、2人の身長差もかなりあります。背の高い男性が左、小柄な女性が右。この配置を毎日見ているうちに、いつの間にかそれが「いつもの絵」になっていたのでしょう。

実は、テレビ画面では昔から左側をメイン、右側をサポート役とする配置がよく見られました。かつて男性が左、女性が右に立つことが多かったのも、こうした慣習の影響があったのでしょう。

もちろん現在は男女平等の意識が進み、性別によって立ち位置を決める時代ではありません。

一方で、テレビは「絵」ですから、視覚的なバランスも重要です。

一般に視線は左から右へ流れやすく、左に背の高い人、右に低い人を置くと、画面全体が自然に見えるという考え方があります。

複数人が並ぶ場合も、中央を頂点にして両側が少し低くなる、いわば「富士山」のような構図が、安定した画面を作ります。

毎日何気なく見ているテレビですが、こうして考えてみると、立ち位置一つにも様々な工夫があるものです。

「何となくいつもと違う」と感じた違和感を調べて、その正体が分かると妙にスッキリします。

やはり、毎日ボーッとテレビを見ているだけではいけません。

「ボーッと生きてんじゃねえよ!」

と、チコちゃんに叱られないようにしたいと思います。

院長 小西宏明

2026-09-09 18:42:49

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記憶は曖昧、症状は主観的

人間の記憶は、それほど正確ではありません。むしろ非常に曖昧なものです。自分自身を振り返っても、記憶違いや思い違いは少なくありません。

ところが病気となると、「命に関わることだから、さすがに正確に覚えているだろう」と思いがちです。

しかし、医療現場ではそうでもありません。

我々は患者さんから、過去の病歴だけでなく、現在の体調についても「問診」を行います。ところが、時系列や治療内容、特に病名については、詳細が分からなかったり、誤解されていたりすることが少なくありません。

「○○病院でこういう治療を受けた」と言われ、実際に問い合わせてみると、そもそも受診歴がなかったということさえあります。

いわゆる「話半分」は、医療現場にも当てはまります。

特に注意しているのが、担当医との相性が合わないという理由で転医してきた患者さんです。不安や不信感が本人の説明から伝わってきますが、果たしてその通りなのかは慎重に考えなければなりません。

総合病院では外来患者も多く、入院中であっても医師が十分な時間をかけて説明できないことがあります。その結果、患者さんの理解が不十分となり、時間が経つにつれて記憶が曖昧になったり、内容が変わったりすることもあります。

そこで私は、まず病態を把握するようにしています。他院からの診療情報を取り寄せることも、その一つです。

それとは別に、患者さん本人の訴えを伺います。

つまり、「客観的な事実」と「本人の主観的な訴え」を一度分けて考えるのです。

病気と症状は必ずしも比例しません。無症状で進行する膵臓癌のように、本人が何も困っていなくても、発見時には進行している病気もあります。

反対に、症状が非常に多いからといって、重大な病気が隠れているとは限りません。

診断学の基本は、まず病態を整理し、そこに患者さんの訴えを重ね合わせていくことです。

時にはマシンガンのように次々と症状を訴える患者さんもいます。

そんな時こそ、患者さんの頭の中が混乱しているからといって、我々の頭の中まで混乱させられないようにする。

それも医師に求められる資質と経験だと思っています。

院長 小西宏明

2026-09-08 21:39:00

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草むしりにも文化がある

クリニックの隣には、広い月極駐車場があります。

毎年夏になると雑草が生い茂り、冬には凍結したり、深い雪にタイヤを取られる車も出てきます。

先週の土曜、日曜の早朝、その駐車場に数名の若者が自転車で来て、草取りをしていました。おそらく外国の方々だと思います。

見ていると、鎌で伸びた茎を刈ったり、手で葉をむしったりしています。しかし、私たちがイメージする「草むしり」のように、根っこから抜くことはありません。

そのため、作業した場所にも緑は残っています。ただ、背の高い雑草は確かになくなっています。

最初は「随分と大雑把な草取りだな」と思いました。

ところが、調べてみると、これは単なる作業の丁寧さの問題ではないようです。

東南アジアなどでは、植物の成長が非常に速く、一本ずつ根から抜くより、鎌や草刈り機で上部を刈る方が効率的です。また、強い日差しやスコールから土壌を守るため、草を完全になくさないという考え方もあるようです。

さらに、除草の目的も日本とは少し違います。

日本では「雑草のない、綺麗に手入れされた土地」を美しいと考えますが、地域によっては、草刈りは見た目よりも蚊や害虫、危険生物を防ぐための衛生・安全対策という意味合いが強いのだそうです。

どれも聞いてみれば、なるほどと思う理由です。

しかし、ここは日本です。

今回の作業は、駐車場を綺麗にするために依頼されたものですから、発注者が求めていたのは「伸びた草を刈る」ことではなく、「草を取り除く」ことだったのでしょう。

「郷に入っては郷に従え」

とは、こういうことなのかもしれません。

もっとも、発注者自身がそこまで細かく伝えていなかった可能性もあります。

もしこれが自分の子どもたちだったら……。

「草むしりとは、根っこから抜くものだ」

と、みっちり「草むしりの極意」を教えただろうと思います。

院長 小西宏明

2026-09-07 18:45:45

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30年続くジムの秘密ーー鍛える場所から続ける場所へ

今日は毎週通っているジムの日でした。

先週、2階のトレーニングスペースがリニューアルされました。土曜日から再開したためか、朝一からいつも以上に多くの人が来ています。

右隅には女性専用スペースが新設され、体操や近々ピラティスも始まるようです。コロナ禍に設置されたランニングマシーンのパーティションも撤去され、マシーンの間隔も少し狭くなりました。筋トレマシーンも部位別に配置が変わり、いつもの場所を探すことになりましたが、全体としては通路が広くなり、使いやすくなった印象です。

このジムの母体は今年で開業30周年だそうです。

30年も続いているのは、単にトレーニングの場所を提供してきたからではないのでしょう。

トレーナーが個人のトレーニング内容に細かく介入するわけでもなく、筋トレの成果を評価する仕組みもありません。むしろメインは筋トレというより、様々なメニューを揃えた「体操」なのだと思います。

専属インストラクターが前に立ち、皆で一緒に身体を動かす。特に高齢者の参加が多く、単にマシーンを置いただけのジムとは明らかに違います。

東京で通っていたジムは、若者を対象にした本格的なトレーニングジムでした。常にトレーナーがいて、鍛えたい筋肉や落としたい脂肪についてアドバイスを受けることができました。

同じ「ジム」でも、目的もビジネスモデルも全く違います。

私にとってトレーニングは、基本的に自分との戦いです。

体力、筋力、体型など目的はありますが、究極的には**「自分いじめ」**だと思っています。

ここで養われるのは、持久力だけではありません。

むしろ忍耐力です。

毎週、自分で決めたことを淡々と続ける。

30年続くジムを見ながら、続けることそのものに価値があるのだと、改めて感じました。

院長 小西宏明

2026-09-06 18:36:57

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綺麗な浴室で始まる週末

水回りの汚れは、とても気になります。

放っておけば、見た目が悪くなるだけではなく、やがて独特の臭いまで発生します。

今日は、新しい浴室用洗剤を試してみました。

そもそも私は、決して掃除好きではありません。

むしろ、少なくとも兄妹3人の中では間違いなくズボラな方でした。

学生時代は、母がアパートに来てくれた時にトイレやお風呂を掃除してくれました。台所も、もちろんピカピカです。

社会人になってからは多忙を極め、アパートではほとんど寝るだけ。

週末に掃除をしていた記憶すら、ほとんどありません。

結婚して一戸建てに住んでからも、水回りは「汚れたら掃除する」という程度だったと思います。

そんな私が定期的に掃除をするようになったのは、東京の賃貸マンションに引っ越してからです。

理由は三つありました。

一つ目は、少し時間的な余裕ができたこと。

二つ目は、戸建てに比べて圧倒的に掃除する範囲が狭く、短時間で終わらせることができたこと。

そして三つ目は、掃除をした後の気持ちよさと、ちょっとした達成感が分かるようになったことです。

これが意外に大きかった。

今では、汚れが目立つようになる前に定期的に掃除するようになりました。

今回使ったのは、リンレイの「ウルトラハードクリーナー バス用」です。

今さらですが、浴室の汚れは意外と複雑です。

皮脂汚れ、水垢、石鹸カスなど、性質の違う汚れが混ざっています。

そして汚れを落とす基本は、大きく二つ。

物理的に除去することと、化学的に分解することです。

つまり「擦る」か「洗剤の力を使う」か。

これまでは、大手メーカーの一般的な浴室用洗剤を使っていました。

スポンジに洗剤をつけて、擦って、水で流す。

これを浴槽、壁、床と繰り返します。

ところが、よく考えると結構な運動です。

浴槽は中腰になり、壁は背伸びをし、最後に床はしゃがみ込む。

そのたびに姿勢を変えながら、腕にもそれなりに力を入れなければなりません。

もちろん、今は定期的に掃除しているので、同じ場所を何度も擦ったり、洗剤を何度もかけ直したりすることはありません。

それでも、慣れた手順や動作であっても、少しずつ負担に感じるようになってきました。

そこで今回、新しいクリーナーを試してみました。

使い方がこれまでと少し違います。

例えば浴槽の内側なら、まず洗剤を吹き付ける。

そして、

1分待つ。

その後、水で洗い流します。

壁などは軽くスポンジで擦ってから、同じように洗い流すだけ。

石鹸カスなどが少し気になる場合は、吹き付けて数分置いてから洗い流すようです。

実際にやってみました。

すると、少なくともこれまで「擦らなくても汚れが落ちる」と宣伝されていた製品より、明らかに綺麗になりました。

浴槽を洗い流した後、入浴時に内側を触ってみると、独特の

「キュッキュッ」

という感触があります。

これはかなり綺麗になった証拠のような気がします。

考えてみれば、食器を洗う時の「つけ置き」と同じようなものです。

洗剤を汚れに作用させて、汚れを浮かせたり分解したりしてから洗い流す。

理屈としては十分理解できます。

ところが、洗剤を吹き付けると、どうしてもすぐに擦りたくなります。

これは私がせっかち過ぎるのでしょうか。

どうしても、

「掃除=擦る」

というイメージが頭にあります。

説明書には「1分置いてください」と書いてあります。

そこで今回は、時計を見ながら本当に1分待ってみました。

ところが、この1分がなかなか過ぎない。

普段の1分などあっという間なのに、「待て」と言われた1分は長いものです。

結局、時計を見ながらカウントダウンしてしまいました。

黒カビや赤カビ、石灰のような白い固まりなどがあれば、もっと効果を実感できたのかもしれません。

しかし、今は定期的に掃除しているので、残念ながら「これだけ汚れていたものが、こんなに綺麗になった」というほどの劇的な変化はありません。

それでも初回使用ではありますが、これはなかなか良い製品かもしれません。

そして何より、

綺麗になった浴室で週末をスタートできる。

これは気持ちが良いものです。

掃除そのものが好きになったわけではありません。

ただ、綺麗になった後の気持ちよさを知ってしまうと、以前のように汚れを放置することができなくなります。

そして年齢を重ねてくると、今度は「いかに楽に掃除するか」も大切になってきます。

「もっと力を入れて擦る」のではなく、

「洗剤に仕事をしてもらう」

という発想です。

これからは掃除も、気合いではなく効率化の時代なのかもしれません。

さて、九州や奄美から関東にかけては、広い範囲で雨が心配な状況のようですが、函館は今日、そして明日もまさに行楽日和です。

クリニックの周囲も、いつもより人の出が多いような気がします。

先日テレビを見ていたら、「この秋にやりたいこと」として、

1.読書
2.旅行
3.食事

というものが挙げられていました。

私自身、先月から、数年ご無沙汰していた東野圭吾さんの本を、また読むようになりました。

綺麗な浴室で気持ちよく一日を始めて、秋の休日は読書。

こういう週末も、なかなか良いものです。

院長 小西宏明

2026-09-05 21:40:00

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地元選出の政治家に求めたいことー森と木を同時に見る

今日の夕方、衆議院議員の向山さんの秘書の方が、ご挨拶に来られました。

向山さんご本人は、予算編成作業などもあり、今も大変お忙しく東京を離れられないようです。

そのような中でも、地元へのコンタクトを絶やしてはいけないということなのだろうと理解しました。

もちろん、今回私個人を目当てに来られたわけではありません。

あくまで函館市医師会副会長という立場に対してのご挨拶です。

函館市医師会は以前から、特定の候補者を組織として推すということはしてきませんでした。常に自由投票の立場です。

一方で、ここ函館で生まれ育った先生であれば、ご本人だけでなく、ご両親をはじめ親族も函館に住んでいるということがあります。

何世代にもわたる人のつながりがありますから、候補者個人を応援する場合もあれば、政党を応援する場合もあるでしょう。

今回の秘書の方は、おそらく本当の意味での「ご挨拶」に来られたのだと思います。

ただ、来年度の予算要求に向けた医療関係の資料も持参されていましたので、せっかくの機会でもあり、私からも少し意見を述べさせていただきました。

地元の小さな変化を拾えるか

小選挙区で当選を重ねていくためには、地元のあらゆる団体の声を拾うことが大切だと思います。

そして、例えば昨年のイカ漁のような突発的な問題が起きた時には、いち早く状況を把握し、対応する。

こうした小さな変化への即応性、いわばフットワークの軽さが地元選出議員には重要なのではないでしょうか。

大泉潤市長は、2023年の市長選では立憲民主党の支援を受けて当選しましたが、今年2月の衆院選では自民党の向山さんを支援しました。こうした政治的な変化についても報道されています。

私は政治の内部事情を知っているわけではありません。

ただ、市長という国会議員以上に地元密着の立場にある人からすれば、地元の変化への即応性がいかに重要なのかは、身に染みて感じているのではないでしょうか。

国会議員からすれば、一つ一つは小さな問題に見えるかもしれません。

しかし地元から上がってくるボトムアップの要望に十分反応してもらえなければ、地元としては「なぜ聞いてもらえないのか」という思いになるでしょう。

政治家には、森全体を見ることも必要ですが、一本一本の木の状態を見ることも必要です。

空から森ばかり眺めていて、一本一本の木が枯れていることに気がつかないのでは困ります。

医療を「病院」と「診療所」の両方から見てほしい

私からは、秘書の方を通じて向山さんに二つのことを伝えていただきたいと思いました。

一つ目は、医療を考える時に、病院と診療所を別々の立場として見ていただきたいということです。

今年6月から診療報酬が改定されました。

全体としては2年度平均で3.09%のプラス改定ですが、実際の配分にはかなり差があります。病院には+0.49%、医科診療所には+0.10%という配分になっています。

もちろん診療報酬は単純に「3%増えた」と考えられるものではありません。

賃上げ、物価対応、入院医療への対応など、様々な項目が組み合わされています。

しかし、現場から見ると、今回の改定が病院の経営環境を救済する方向に重点を置き、その一方で診療所には厳しい配分となっていることは明らかです。

私は、これは単なる点数の問題ではないと思っています。

日本の医療は公的医療保険制度の中にあります。

そのため、診療報酬という仕組みを通して、国は医療機関の行動や医療提供体制にかなり強く影響を与えることができます。

医療費を抑制しながら医療提供体制を維持する。

これは非常に難しい問題です。

病院の経営が厳しくなれば地域医療そのものが維持できません。

一方で、診療所が多いことは、国民にとって医療へのアクセスを良くする一方、場合によっては医療へのアクセスの容易さが過剰な受診や医療利用につながる可能性もあります。

したがって、これからの日本では、

「病院をどう残すのか」

だけではなく、

「診療所を含め、地域にどのような医療機関を、どれだけ配置するのが適切なのか」

という問題まで考えなければならないと思います。

もう一つは、「日本の医療をどうしたいのか」ということ

二つ目に伝えたかったのは、もっと大きな話です。

日本の医療を、国として今後どうしていきたいのか。

医療機関の経営や診療報酬という「お金」の話とは別に、日本国民の安心と安全を担保する医療を、国家としてどのように構築していくのかという問題です。

医療はボランティア活動ではありません。

しかし、一般の飲食店や小売店と同じような完全な自由競争に任せるものでもありません。

国民から集めた保険料や税金などを原資として、国民の生命と健康を守る必要があります。

この非常に特殊な産業を、これからどう維持していくのか。

そこには、長期的な国家としての方針が必要だと思います。

私は以前、大学病院の病院長補佐をしていた時期があり、病院長の仕事を間近で見ることができました。

病院長はもともと一つの診療科の教授です。

教授である間は、自分の専門領域の病気について、研究や診療にしっかり取り組むことが第一義です。

ところが病院長になった瞬間に、全く門外漢の分野についても病院全体の運営責任を負うことになります。

これは、とても一人の力でできる仕事ではありません。

各分野の専門家を集めてチームを作る必要があります。

そして何より、トップとして判断するときに拠り所となる明確な方針を持っていなければなりません。

その場その場で行き当たりばったりに判断していけば、必ずどこかに歪みが生じます。

これは病院だけではなく、国家も同じではないでしょうか。

政治家に「八方美人」は必要ない

特に地元を持つ小選挙区の政治家には、様々な団体や個人から要望が届きます。

地元代表であるがゆえに、忖度しなければならない相手も増えていくでしょう。

しかし、必ず「あちらを立てればこちらが立たない」という場面が出てきます。

すべての人にとっての「ウイン・ウイン」など、現実にはほとんどありません。

だからこそ、政治家にはぶれない自分自身の方針を早い段階で持っていただきたいと思います。

何でも相手に合わせる「八方美人」では、いずれ見透かされてしまいます。

そして、最終的には信用を失います。

地元の声を聞くことと、地元の声に迎合することは違います。

一人一人の声を聞いた上で、自分は何を優先するのかを決める。

それが政治家の仕事なのだと思います。

秘書という仕事

ちなみに、本日来られた秘書の方は、もともと医療関係の仕事に従事されていたそうです。

私には政治家の秘書という仕事の詳細は分かりませんが、単なる事務処理係ではないはずです。

今日お話しした印象では、向山さんの代役として十分に仕事を担っておられるという印象を持ちました。

私自身も教授職をしていた頃には秘書がいました。

秘書の仕事ぶりは、間違いなく自分自身の仕事にも影響します。

トップが一人ですべてをできない以上、周囲にどのような人材を置くのかは非常に重要です。

これは病院長でも、政治家でも同じなのだと思います。

今回は、公的な立場でもありますので、特定の政治家や政党に加担することは敢えて控えました。

その代わり、「地元選出の政治家にこうあってほしい」という、より広い意味での期待をお伝えして、面談を終えました。

向山さんは当選直後、国会議事堂前での写真撮影が話題になりました。

しかし、もう「若気の至り」だけで済ませられる時期ではありません。

これからは、国会議員として、そして北海道8区という地元を背負う政治家として、より大きな責任が求められる時期に入ったのだと思います。

森を見ることも大切です。

しかし、地元の一本一本の木がどうなっているのかを見ることも忘れないでいただきたい。

そして、森全体をどこへ導いていくのかについては、ぶれない方針を持っていただきたい。

医療についても、単に診療報酬を上げる、下げるという議論だけではなく、

「日本はこれから、どのような医療を国民に提供していくのか」

という大きな視点から、政治家の皆さんには考えていただきたいと思います。

向山さんの今後のご活躍を期待しています。

院長 小西宏明

2026-09-04 21:22:00

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