クリニックブログ
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医療機関を転々とするにはそれなりの理由が存在します。
ひとつには症状の原因究明が進まないとか、
治療しても思うように改善しない場合です。
また例え何年か通院していても次第に担当医と合わなくなる場合もあります。
医療であっても最後は人と人の相性というものが影響すると思います。
特に慢性疾患、生活習慣病の類いは往々にして投薬治療で安定期に入ります。
一方で加齢に伴って通院を始めた時とは別の不具合や病気になることだってあります。
さらに若い頃よりも小さなことが気になって不安になることも増えるでしょう。
医師は診断時を含めて常に病気や病態の重症度や優先度を頭に入れて診療しています。
命に関わるような兆候を見逃さない注意をするが故に
そうではない身体の変化については「大丈夫」または「様子観察」と判断していきます。
しかしそれをどのように患者さんに伝えるかは、
ある意味で悩ましいのです。
何故なら医師の「大丈夫」で安心する人もいれば、
「診てくれない」や「話を聞いてくれない」と解されることがあるからです。
話を聞いた上で、ないしは診察をした上で判断した場合であっても
最後の患者さんへの伝え方によっては齟齬を生じます。
この部分がとても難しい。
当院へ転医希望される患者さんのお話を聞いたり診察してみると
前医の診療内容は、ほとんどの場合標準的であり、
自分であっても同様の診断や治療をするだろうと思えるケースが多々あります。
要するに伝え方と捉え方にボタンの掛け違えが起こらないかどうか、
それが”相性”にもつながっているのだと考えられます。
相性とは不思議な感覚で
誰しも日常のあらゆる場面で対面した相手に対して直感的に感じていることです。
お店の店員さん、銀行員、タクシーの運転手さん、
相手と名の付くもの全てです。
夕方、ある商談をしました。
売る側と買う側です。
問題は買うかどうか迷っている時、
押しが強いと逆に買いたくなくなりますし、
上手に買いたくさせられることもあります。
医療機関には出入りの業者さんが沢山いますが、
頼みやすい人、無理を言いやすい人、
逆に”仕事”が出来ない人、そもそもコンタクトが少ない人など様々です。
商売とは実は担当者との”相性”で成り立つ部分も大きいのです。
全てがお金の勘定だけではありません。
今日は何故かこの”相性”について考えさせられる場面が多くありました。
院長 小西宏明
2025-04-23 18:28:10
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本日道南初となるロフトがシエスタ函館内にオープンしました。
地下1階にあった無印良品や食料品店全てが無くなり、
スターバックス、JINS、無印良品と名だたるショップを回遊できるも”モール”が完成されました。
余談ですがロフトと言えば東京では東急ハンズが思い出されますが、
両者の違いは?
ロフトは日用雑貨、文具、インテリア用品などで
東急ハンズは何かの目的のためのグッズ、工具、調理器具、寝具、掃除用品などを
取り扱っている感じでしょうか。
開店を伝えるニュースで市民の声を拾っていました。
化粧品が楽しみ、文房具を沢山扱っているところがなかった、
孫と一緒に楽しめるなど皆さん期待大で好意的でした。
やはり印象的だったのは函館を元気にというコメントです。
棒二デパートも閉店してから当初の再開発には着手出来ない状態です。
函館駅前のハコビバも開業以来どのくらい盛り上がっているのか不明です。
函館港まつり、グルメサーカス、クリスマスファンタジーなど
単発の行事には沢山の市民が集いますが、
ショッピングモールのように持続していく必要がある”路面店”はそれほど多くありません。
実はシエスタ函館の地下にはこれまで入れ替わり立ち替わり多くの店舗が営業しました。
しかし結局鳴かず飛ばずだったなという印象は拭えません。
函館の中心街が十字街から本町へ移っても、シエスタが出来ても、
街の中心としての賑やかさは何処にもありません。
駅周辺も金森倉庫辺りも同様に感じます。
一般に街の賑やかさに貢献するのは高校生、大学生、若手社会人だと思います。
石川町のTSUTAYAには書籍、文具、化粧品、雑貨、そしてスターバックスとスナッフルスがあります。
周辺を住宅街に囲まれており、また典型的な郊外店で広い駐車場も完備されています。
まさに若い世代への訴求力大です。
今回のロフト開業によって再び本町に若い世代を呼び込めるのか、
大いに注目しています。
そして密かに期待しているのが、
看護大学の開校(実際はみらい大学看護学部となる公算が強いのですが)です。
これまで札幌や本州の大学へ進学していた若者を函館に呼び戻せるのではないでしょうか。
今回のロフトの開業は函館の将来を占う試金石とまでも考えています。
院長 小西宏明
2025-04-22 21:47:00
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通院に利用されていたバスが減便になったため転医希望の連絡がありました。
行きつけのパン屋さんはスタッフ1名が欠員となり火曜日から3日間がお休みになりました。
地域貢献ランチで利用していたサンドイッチ店は予約での購入が不可になりました。
(詳細な理由は存じませんが)
食品を中心とした物価高とともに人手不足もジワジワと身近に感じることが多くなっています。
函館は消滅可能性自治体に認定されました。
その定義、根拠は20から39歳の女性の人口が2040年までに50%以上減少するからです。
昨年出生数は1000人を切りました。
さらに函館の特徴は15歳からの学生層の人口流出が顕著だということです。
理由は進学したい学校が無いことと就職したい企業が無いことです。
生まれる子どもが減って、ある程度の年齢になって転出するのでは
高齢化が進むのは自明です。
行政の対応については「観光にばかり注力して市民生活が蔑ろにされている」という意見とともに
積極的な企業誘致が期待されています。
要するに「仕事が無いと生活できない」というこれまた”自明”です。
一方で医療福祉サービスへの期待が大きいという特徴もあります。
市内のとあるドクターは、函館をセカンドライフの街として活性化してはどうかと言われています。
少なくとも道内から余生を過ごす場所として選ばれるようにすること、
そして本州からも引き寄せていくことです。
私もこのまま観光一辺倒に街のビジョンを描くのはダメだと考えています。
外から来る人に頼ることの危うさはコロナ禍で十分経験済みのはずです。
以前からこのブログでもお話ししているように
函館には物流基地、物流のハブとしての潜在的な価値があります。
米騒動をみても日本の食料自給率の低さが露呈しています。
主食の米でさえこの有様ですから。
北海道は日本の食料宝庫です。農水産業の要と言えます。
作った物、穫った物は陸海空を駆使して本州と海外に売って行かなければなりません。
そもそも函館の異国情緒と言われる所以は
19世紀中頃の国内外の交易港が始まりです。
高齢者の街、函館
物流基地、函館
どんなもんでしょうかね。
因みに様々な市民のアンケートでは皆が言われているのは
「住みやすい」ですが、
その主な理由は「住み慣れているから」とあり、
これまた余りにも”自明”で自己完結しています。
「住めば都」だけでは街として若者に対する訴求力は弱いと言わざるを得ません。
院長 小西宏明
2025-04-21 21:34:00
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ジムの帰りに桜が丘通りの桜の木が全体に赤くなってきていました。
今日は松前町も開花宣言で明日は市内は晴れて予想気温は15度、
これはいよいよ開花ではないでしょうか。
となれば気になるのは函館公園周辺の渋滞と違法駐車です。
午後から雨も止んで時折晴れ間が出るようになり、
何と桜は咲いていないのに露店営業が始まったせいか
公園駐車場は満車でした。
例年通り交通整理の警備員が3人配置されていました。
桜よりも人と車に圧倒されるこの時期がやってきました。
因みに桜が丘通りは約100本、
函館公園はさすがです400本、
そして五稜郭公園は1500本だそうです。
10年前はゴールデンウィークになってから開花していたと記憶していますが、
ここ最近は葉桜になるくらい早足です。
もう西部地区のホテルは結構人が入っているみたいですし、
レンタカーも数多く見掛けます。
来週からのゴールデンウィークは大混雑しそうです。
せめて桜は終わっていた方が良いのかもしれません。
当院は5月1日木曜日の定期休診日から6連休とします。
観光地の宿命で、
いかに地元で平穏に過ごすかが最優先です。
その中で個人的に満足度の高いのは”掃除と整理整頓”です。
今年は何処の掃除をしようかと考えています。
院長 小西宏明
2025-04-20 21:19:00
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今日は今年度1回目の北海道医師会理事会にオンラインで参加しました。
毎年この時期は報告事項や承認事項などが多く、
本日もみっちり2時間でした。
最初の頃は何がどうなっているのかわからず、
唯々担当の先生方のお話を伺うだけでしたが、
門前の小僧のように耳学問してくると
全体像が見えて来ます。
全体像とは何か。
日本の医療提供体制とその背景にある保険診療制度です。
函館市医師会の理事となって経験を積み始めた時と同じ感覚です。
実はそれまで属していた大学病院でも同じような歩みがありました。
つまり教授となって院長補佐となって病院組織の運営の中枢に関与するところまで行きました。
誰がどのように病院や大学を運営しているかを知ることが出来ました。
誤解無きように言えば、
大きな組織の運営は決して全て合議制ではありません。
トップの考えや判断によって進められているのです。
ワンマンというと負の側面を思い浮かべますし、
不祥事は枚挙に暇がありません。
そうではなくトップの責任の重さを痛感するということです。
そして安定した運営には役割分担が必須であり、
トップを支えるメンバーの存在が不可欠です。
一昔前なら教授になりたい、病院長になりたい、
そして学長になりたい人は沢山いたと思います。
しかし私の狭い経験ではありますが、
今は皆トップになりたがりません。
私の恩師は総合病院の部長から大学教授になられ、
最後は病院長で退官を迎えられましたが、
常々病院長は真のトップではないと言われていました。
上には上があって、なかなか思うように出来ないという意味だと思います。
因みに大学組織では病院長の上は学長、そして頂点は理事長です。
さらに学外に出れば、厚労大臣と文科大臣がトップに君臨しています。
当院は土曜日の午後も一部診療があり、
夕方4時から2時間の会議に集中するのはとても大変です。
ただこれまでより理解出来る話が増えてきたことは確かです。
市の医師会、道の医師会、日本医師会と会議の連続ですが、
それくらいやらなければならないことが多いのです。
ただ医師会に所属するのは医師の半分程度で、
中央に物申す力は弱体化していると言わざるを得ません。
中でも最近の問題は保険診療に見切りをつけて
自由診療である美容業界に転じている若い医師が多いことです。
先日、形成外科専門医をきちんと取得している有名な美容外科医が
脱毛クリニックの淘汰とともに美容外科クリニックの閉院や倒産が増えていると言われていました。
一時乱立したクリニックが経営破綻してきているのです。
医療行為は楽して儲けるためのものではなく、
基礎からトレーニングを積んで各分野の専門医や指導医を取得していくべきです。
そして我々の世代がなすべきはその努力に報いられるだけの
対価や待遇を国に要求することです。
現在のような、少なくとも直近の診療報酬改定のような正直者が馬鹿を見る状態を改善しなければ、
日本の保険制度を維持することは困難です。
一方で真面目にやっていない、狡をするものに対しては
保険医停止や医師免許取り消しなど厳しく対処すべきです。
誠実に一所懸命に頑張っている人の心を折るような施策には断固たる姿勢が必要です。
院長 小西宏明
2025-04-19 21:34:00
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またしても大失敗。
毎週日曜日にお気に入りのパン屋さんで食パンを購入しています。
いつものように比較的冷えている納戸で常温保存していましたが、
何と4日目でカビが生えてしまいました。
一般に25度以上でカビには注意で、
また食パンは水分が多いため出来るだけ早く食べた方が良いそうです。
確かにここのところ気温は上昇してきました。
ところが冷蔵庫の温度だとパンの中のデンプンが劣化しやすく、
また乾燥してパサパサになります。
となれば従来通り1枚ずつラップにくるんで冷凍保存するしかありません。
買ってきたら直ぐにやることにします。
今年はノロウイルス性胃腸炎の流行が長引いています。
食パンのカビは自業自得でしたが、
食品の保存、取り扱いには注意しなければなりません。
そう言えば北朝鮮がアジアで販売している薬から
水銀やヒ素などが大量に検出されたと報道されていました。
数年前には日本製の薬であっても別の成分が混入した事案がありました。
ともかく口に入る物については気をつける必要がありますし、
子どもは身体が小さく影響が出やすく、
高齢者は代謝が遅いので予期せぬ事態に見舞われます。
たかが”カビ”、されど”カビ”。
暖かくなって喜んで気が抜けていました。
院長 小西宏明
2025-04-18 08:40:17
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青森で手術を終えて歩いていると知り合いに出会いました。
新幹線の時間もあるため簡単な立ち話でしたが、
少し気になることを教えて頂きました。
先日札幌で保険者の集まりに参加したところ、
病院の外来患者が減っているようだとのことでした。
それ故に保険者としては支払いが減って
収支バランスが改善しているそうです。
#保険者とは治療費を医療機関に支払っている機関です。
2025年は函館市など多くの街で急性疾患の数がピークに達する年です。
肺炎、骨折、心臓病、脳卒中など。
理由は人口減少です。
しかし未だ2025年は右肩上がりで患者数が増加しているはずです。
さて何故でしょうか。
ふとコロナ禍の夜間急病センター受診者状況を思い出しました。
コロナ感染者で激増したのではなく、激減しました。
コロナに感染することを危惧して受診、外出を控えられたのです。
特に医療機関は感染者が必ず来ている場所ですから。
裏を返せば不要不急の受診控えです。
日本では軽症者の受診が多く、平時でも外来は混雑します。
外国の方は、日本ではこれだけ容易に病院にかかれることに驚かれます。
もし今回本当に外来患者数が減少しているとすれば、
受診すべき病気の人が減ったのではなく、
軽症者の受診控えだと推測出来ます。
理由は物価高による節約思考があるのではないでしょうか。
実は軽症と自己判断されている人の中には
至急に治療しなければならない病気の場合があります。
元気そうな若い人がめまいで受診して白血病だったこともあります。
先日も下肢が腫れて見るからに痛そう、動きにくそうにもかかわらず
2ヶ月以上経過した患者さんの紹介がありました。
もちろん専門医に紹介して即入院になりました。
長年外来患者さんを診てくると
「一度大病を経験した人は軽微な症状でも病院に行くが、
普段健康な人は軽微な症状は気にしない」という法則が成り立つと思っています。
もう一つ法則を見出しています。
「軽微な症状で病院に行くが、健診は受けない」です。
健診、特にがん検診の有用性は高いのです。
米の値段高騰、ガソリンの高値安定など日常生活に直結する出来事が連発しており、
医療費を節約するための受診控えも、当たらずといえども遠からずだと思います。
今は#7119という救急相談ダイヤルがあります。
気になる症状で病院にいくべきか迷ったら利用してみてはどうでしょう。
安易に救急車を呼ぶのも問題ですが、
勝手に大丈夫と決めるのも、治るものも治せなくなります。
もう少し外来患者数の集計結果を待ちたいと考えます。
院長 小西宏明
2025-04-17 21:22:00
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今週もなかなかスカッとした晴れに巡り会えません。
しかし夕方の明るさは確実に増していて、
すでに春分を過ぎましたので昼の時間は長くなっています。
夕方が明るいと帰宅路も危険が少なくなります。
終業して未だ外が明るいといつも米国での生活が思い出されます。
以前のブログでも何度か触れましたが、
仕事を終えてからプライベートな時間を楽しめるのはとても貴重でした。
私がいたピッツバーグはアメリカ人にとっては凍り付くような冬の方が印象深い街なのかもしれませんが、
留学したのが7月だったため、
夜21時頃まで明るいことが今でも思い出されます。
最初の1年は単身でしたので、仕事が終わってからスーパーに買い物に行って
それから夕食を準備しました。
大したものは作れませんでしたが、生野菜だけは欠かさないように気を使いました。
段々慣れてくると大学病院のカフェテリアで食べてから帰宅したり、
近くのレストランやファーストフード店に行ったりしていました。
実は留学していたほとんどの先生はご家族がおられ、
奥様が夕食の準備はしておられました。
私も夕食のお誘いを受けることがありました。
当時から医師の多くは今で言う”Mac”の愛用者が多く、
日本から持参されていたり、安価に入手可能な大学売店で購入しておられました。
ただし問題は日本語が表示されないことです。
因みに1992年当時のOSはSystem 7でした。
皆さんよりもマックの知識や経験があったので、
多くの先生からお声がけ頂き、各ご家庭を訪問して日本語が使用出来るように改変していました。
ResEditというソフトを使ってOSのプログラムを変更することで、
日本語で動作するように出来たのです。
お陰で友人が増えましたし、
家族ぐるみでのお付き合いが広がりました。
今考えると、何が将来役に立つかわかりません。
明日はやっと晴れて気温も上がる予報です。
クリニックは休診ですが、
私は青森の病院で診療があります。
いつも”プチ旅行”だと思って楽しんでいます。
やはりお日様に当たると何となく活動的になるのは
人間も動物の一種のせいでしょうか。
”スカッとした晴れ”を期待します。
院長 小西宏明
2025-04-16 18:32:09
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外出する際に不可欠なのはバッグです。
財布やハンカチのように着衣のポケットに収納出来るものもありますが、
通常はそれ以外にも持ち歩く物があってバッグが必要です。
サッとクローゼットを見ても、おそらく用途に合わせて複数個あると思います。
でも実際にはなかなか必要十分なバッグは少なく、
まあそれが故に新たに購入する楽しみもあるわけですが。
最近気にし始めたのはバッグ本体の重さです。
いくら便利でも見た目が良くても、重いものは扱いにくく腕や肩も疲れてしまいます。
筋力や体力の衰えと言うとそれまでですが、
使いたくなくなるのも事実です。
さらに言うと”柔らかさ”も気になります。
アタッシュケースのようなハードな素材、
身体に触れて硬いものは敬遠しがちです。
なんやかや考えていると「軽薄短小」という熟語が思い出されます。
そして対義語の「重厚長大」です。
実はこの2つの熟語は時代共に少しずつ拡大解釈や用法が変化しています。
そもそも軽薄短小は価値がないことを示し、
重厚長大は経済用語で重工業などを指しています。
それが前記のバッグのような、重くて大きくて使いにくいものから軽くて小さいものを好む傾向として
重厚長大から軽薄短小へと表現出来ます。
また重厚長大は古いものとして低い評価を示し、
軽薄短小は改良された無駄を削ぎ落とした新しい価値に対して使います。
まあこの種の用語の時代変化や誤用はよくあることです。
話が逸れましたが、
バッグは長く使えば使うほど、愛着が湧く一方で気になる点が出てきます。
春は”張る”という語呂合わせから財布を購入するのに良い季節と言われます。
バッグは余りパンパンに重くしたくないので、”空き”である秋の方が良いのかもしれません。
要検討です。
院長 小西宏明
2025-04-15 18:24:50
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「施設から自宅へ」を謳い文句に国の介護施策が始まりました。
しかし昨年訪問介護事業所の利益率が高いことに基づき、
介護報酬が減額されました。
これについては当初から根拠となった数字の出処が問題視されていました。
訪問介護には施設への訪問と個人の自宅への訪問の2種類があり、
より利益率が高いのは前者で、
逆に後者はギリギリの運営を余儀なくされていたのです。
利益を圧縮する一番の要因は訪問にかかる移動の負担です。
施設であれば一カ所で複数の訪問が可能ですが、
自宅となれば移動距離と時間、そして手段が問題になります。
さらに住宅の密集度からすると都市部よりも地方はさらに大変です。
以上は介護を提供する側の事情ですが、
介護を受ける側はどうでしょうか。
国が「施設から自宅へ」と掲げるまでもなく、
誰しも老後も出来るだけ長く自宅で過ごしたいと思います。
しかし社会生活の観点からはいずれ独居になるケースが多く、
また加齢という身体的な変化の点からは
いずれ歩く、食べる、排泄することが難しくなります。
例え癌など大病を患うことがなくとも不可避な変化です。
この2つの点から明らかな結論は「ひとりで生きることは困難」だということです。
それはすなわち家族を含めた他人の助けと資金がなくては成り立ちません。
これを受療者がどう理解出来るかです。
今や自宅で過ごすことはある意味での贅沢、叶わぬ夢にもなっていると思います。
昨年の介護報酬改定は暗に「自宅から施設へ」を示唆するものと解せます。
ただこれは単に国の手のひら返しとは言えません。
ひとつは財政問題、もうひとつは人手不足が理由です。
特に後者はもう自国民には頼れない問題です。
日本の医療介護は先進国に比べて民間依存が高くなっています。
つまり経営が事業存続の前提要件です。
故に訪問介護事業所の閉鎖や倒産が増加していますし、
病院も同様です。
提供者側は静かに縮小していくわけですから、
受療者側はその流れに合わせていかざるを得ず、
それが自然淘汰としての「自宅から施設へ」になるでしょう。
ただ現場の実態としては自宅で過ごせなくなくなる人がほとんどです。
身の回りのことが出来ないくらいの衰えや心身の病気のためにひとりで生きていけなくなっています。
家族や周囲に対して「自宅で過ごしたい」と言えていても
それすら叶わない身体になっていかれます。
これが加齢であり、病気です。
加齢に対しては施設があり、病気に対しては病院があると単純化することは
あながち乱暴ではない考えです。
日本は診療報酬と介護報酬で国民の生涯を差配出来る統治国家です。
これが世界に冠たる国民皆保険の一面です。
兎にも角にも昨年から始まった財務省主導の報酬改定から
再度現場の声を拾える厚労省主導に戻して頂かなければなりません。
皆の頑張りが伝わった施策が出て欲しいと思います。
院長 小西宏明
2025-04-14 07:49:55
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