HOME医師のご紹介当院のご案内診療案内交通案内ギャラリー

クリニックブログ

クリニックブログ

クリニックブログ
  • 件 (全件)
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

看護大学

看護大学創設の検討が本格化しそうです。
市を中心とした検討委員会において話が前進しています。

想像していた通りですが、全く新しく大学を作ることは困難です。
そもそも昨今の資材や人件費の高騰により
大きな建物を造るだけの予算確保は無理でしょう。
試算では30から40億円にもなります。

やはり現実味があるのは既存の函館みらい大学に看護学部を設けることです。
ただそれであっても10から20億円と見積もられています。

どういうプロセスを経て出てきたタイムテーブルかは定かではありませんでしたが、
看護学部創設は早くても2031年とのことです。
今から6年余りのちです。
入学対象者は未だ今は小学生ということになります。

これも以前指摘したことですが、
函館は15歳での社会的人口流出が顕著な街です。

大学は例え看護領域であっても卒業すれば就職することが
通常のキャリア形成です。

仮に函館で看護の大学を卒業して次に何処で就職するか。
2031年入学の生徒は2035年3月に卒業します。

人口構成と年代毎の疾病率から推測して
急性期疾患患者は2025年をピークに外来・入院とも減少に転じます。

そして2040年には高齢の介護者を含めてすべて患者数は減少していきます。
今でさえ中小病院では入院患者の減少が明らかとなり、
病床を返上する機関も出始めています。
今の診療報酬では将来的にも多病床を維持するだけの患者数が見込めないからです。
病院経営上はコンパクト化は不可避です。
市立病院でさえも次期建て替えでは病床数は減らさなければなりません。

医師や看護師を育成する過程において必要なのはまず急性期対応です。
これから益々急性期疾患の患者数が減少し、病床が削減される状況下で、
どうやって優秀な医師や看護師を育てていくのかは
大学創設の先に見据えるべき課題です。

今回の看護大学、または看護学部創設の目的は
市外へ流出している優秀な高校生を函館に留め置こうとするものです。
しかしながらその先のキャリア形成に果たして函館はどのような貢献が出来るのか。

市のアンケートでは大学卒業の看護師を積極的に採用したいと回答したのは
総合病院を中心とした公的または準公的な医療機関です。
一方クリニックのような小さな医療機関では
やはり人件費の問題があり、積極採用の返事ではありません。

未だに地方都市では准看を採用したいという要望もあります。

この検討委員会では将来どのくらい先まで学生獲得が見込めるかという議論もあります。

学生の確保、そして卒業生の就職先問題、
そこに絡むのは市の人口減少、社会的人口流出です。

このままでは函館は消滅する街であることは間違いなく、
また一方で人口増加はあり得ませんから、
目指すのはいわゆる”延命”です。
人口減少問題を出来るだけ先送り出来るような人の数の確保です。

大泉市長は近々に文部科学大臣との面会が実現したそうです。
衆議院選挙を挟みますが、
大学創設に向けた大きな一歩です。

是非議論の先に上記のような課題も忘れないで頂きたいと思います。

院長 小西宏明
 

2024-10-08 22:31:00

コメント(0)

折りたたむ

札幌観光

日曜日に講習会に参加したため本日は代休ということで
クリニックを休診にしました。

朝からそれぞれ札幌の街に繰り出して買い物、飲食を楽しんだようです。

私も久しぶりにいろいろなお店を見て回りましたが、
2つのことが印象に残っています。

ひとつはそこかしこで工事をやっていることです。
大きな鉄板の塀で覆われた場所が沢山ありました。
案の定ホテルの窓から見ると大型クレーンがいくつも動いていました。
テレビのニュースを思い出すとこれらはホテルや大型商業施設になるのだろうと思います。

ふたつ目は人の多さです。
日曜日もそうでしたが、今日月曜日は通勤の人で地下道はいっぱいでした。
至るところで「朝の混雑時は左側通行にご協力を」とありました。
函館では車通勤が主で、地方都市の典型です。

さらにデパートやショッピング街に出ると
月曜日の開店後にもかかわらず凄い人の出方です。
目立つのは旅行客、高齢者ですが、会社員のような方もいました。
ただの月曜日で、本来休日明けは仕事が山盛りの時間帯です。
函館なら日曜日でも手持ち無沙汰にしている店員を見かけますが、
札幌の繁華街では月曜日の朝からウインドウショッピングや買い物をする人が大勢いるのです。

23万の街と180万都市の力の差をまざまざと見せつけられた思いです。

先日、丘珠空港への増便が話題となっていました。
特に駐車場はいつも満車だそうです。

雪のシーズンは小型機は欠航することがありますが、
一方で千歳空港へのエアーポートライナーも遅延や運休があります。

丘珠空港は北海道新幹線の札幌延伸後も
その存在意義があり注目されるだろうと考えています。

こうして平日の街に出ることが出来ると再発見も沢山あります。
時々函館以外の街を観察することも重要だと思いました。

院長 小西宏明
 

2024-10-07 22:12:00

コメント(0)

折りたたむ

講習会実技指導

日曜日に弾性ストッキングコンダクターの講習会が札幌で開催され、
当院スタッフが実技指導に協力して参りました。

参加者は遠くは静岡の先生もおられましたが、概ね道内からのようでした。
本講習会は10年以上前からから静脈学会などが中心となって
全国各地で弾性ストッキングや弾性包帯を使った下肢の圧迫療法の普及に努めています。

最初の頃は各会100から150名の定員が数日で埋まるほど大盛況でしたが、
本日は60名余りと、ほぼ主たる医療機関での資格取得が満たされた感があります。

それでも5年ごとの資格更新に合わせて知識のアップデートのための
受講者もいます。

今回は学会や地方会に合わせての開催ではなかったためでしょうか、
事務局の主たるスタッフが御世話されていたのか不明です。
代わりに会を仕切っておられたのは大学病院の医師でした。

当院スタッフの話から察するに
主催する側の人手不足は否めない感じでした。
何より医師がすべてを切り盛りすること自体、
これまでの講習会ではなかったと思います。

講習前の協力者への段取り、
必要物品の整理や配布、
もちろん講習会受付、終了後の手続きなど
様々にやらなければならないことがあります。

本来それらは事務局スタッフが数名で手分けして行っていたはずです。
当院スタッフは段ボールで届いた物品の数勘定や
参加者への袋詰めまでさせられました。
講習会は座学を含めて4時間余りですが、
何より辛かったのは座ることが出来なかったことだそうです。

会が終了して当院スタッフを連れて鰻を食べに行ったのですが、
皆一様に疲労感満載でした。
「足がだるい、座りたかった」と。
皮肉なことに下肢のむくみやだるさの治療としての圧迫療法の講習会で、
自らが立ち仕事の過酷さを体感することになったのです。

治療する側が治療される側に回っては
会の本来の主旨に反しています。

実は9年前に函館で地方会があった際、
当時の当院スタッフも同様の講習会の指導に加わりました。
1名、その時のスタッフがいますが、
準備や事務局の対応は全く違うようでした。
会場は市立病院の講堂?大会議室?でした。

大変申し訳ないことではありますが、
このような体制で次回以降の講習会が継続されるなら、
当院からスタッフを派遣することは出来ません。

当日の会を直接的に仕切る人間の力量によるところはあると思いますが、
学会事務局としての段取りは最低限必要です。
何もかも当日の世話人にお任せでは
少なくとも各自の本来の業務に専念出来ません。

とても多くの反省点を残したと思います。
多分このような実態は学会の理事の先生方には伝わっていないはずです。

次回は学会併設のようですが、
講習会の進め方については是非申し入れしようと思います。

院長 小西宏明
 

2024-10-06 21:26:00

コメント(0)

折りたたむ

猫の糞害

開門前の朝の掃除をしようすると
玄関に猫の糞がありました。しかも下痢便がまき散らかされている状態で。
魚の臭いがしたせいでしょうか、ハエも沢山たかっていました。

大急ぎで掃除したのですが、朝の強い日差しですでに固まっており、
綺麗にするのに時間を要してしまいました。

こんなことは初めてですし、
下痢便も初めてみました。人間と変わりありません。

冷静に考えて何か食べたものが良くなかったと考えられます。
猫はそもそも水などが身体につくことを嫌う動物です。
糞の跡を見る限り、自分の便を踏みつけて去って行ったと思われ、
ちょうど我々人間ならお腹が急に痛くなって最寄りのトイレに駆け込んだ状況でしょうか。
何でもいいから早く出したいって感じです。

函館公園には野良猫が住み着いており、
近所の方が毎日餌やりをされています。
猫に関しては犬のように糞尿に関する規制や法律がないそうです。
行政に相談しても猫はダメということです。
もちろんネズミのように殺鼠剤で駆除することも御法度です。
逆に動物虐待で掴まります。

同じ状況にある方は日本全国におられ、
アマゾンだけでも猫よけグッズが目白押しでした。

おそらく上記のような状況が考えられますが、
これから注意深く観察してまた糞尿があれば
対策が必要です。

ただし猫とて食べ物がないと生きられませんから、
きっと誰かが餌を与えているはずです。
どんなことであれ迷惑防止に関する規制はありますから、
見つけたら事情を説明しようと思います。

生き物を大切にする気持ちはわかりますが、
他人に迷惑がかかる行為は差し控えるべきです。

昔に比べれば野良犬や野良猫は減少しました。
しかし地域全体を飼育場所とするのは如何なものでしょうか。
もし気に入った猫がおられるなら、
是非とも自宅に連れて帰ってお飼いになられるのが良いと思います。

院長 小西宏明

2024-10-05 21:42:00

コメント(0)

折りたたむ

金の食パン

食パンブームも去ったという印象ですが、
やはり高級食パンは今でも美味しいと思います。

それに次いで気に入っているのがセブンイレブンの金の食パンです。
時々見つけたら購入するのですが、
全国的には店頭に並ぶと直ぐに完売する人気商品だそうです。

その金の食パンが角型から山型にリニューアルしていました。
何か最近角型を見かけないなと調べてみると
年に数回マイナーチェンジしている中で、
今回は形まで変えたようです。

これまで食パンを選ぶ際に形には拘っていませんでした。
ついでに調べると、
角型はパン型に蓋をして焼くことで水分が中に閉じ込められ、
しっとりした食感に仕上がるそうです。

他方、山型は蓋をしないで焼くため上下方向に膨らんで、
サクッとした食感に仕上がり、トーストがお薦めらしいのです。

そう言われてみると、
最近の金の食パンは以前のようなモチッとした感じは無くなりました。
その代わりバターやハチミツとの相性が良いと思いました。
空気の層が多いため塗り物がパンの間に浸透しやすく、
サクッとした部分との差違を余計に楽しめます。

食パンにはいろいろな思い出があります。

母の両親、私の祖父母になりますが、
とても几帳面で真面目でした。
特に祖父は生活の隅々までキチッとしていました。

祖母が毎回食パンは一斤丸ごと購入して、
毎朝切り分けてトーストにして出していました。
バターと苺ジャム、それにコーヒー。
いつ行っても祖父は同じものを食べていました。
因みにコーヒーカップは家族ひとりひとりに決まったものがあり、
我々孫が遊びに行くと、”孫用”のカップで出されました。

子供ながら最も印象に残っているのは新聞ゴミのまとめ方です。

読み終えた新聞は興味ある記事を切り抜き、
残りは折りたたんで紐で結んでゴミ回収に出すわけですが、
全て角と角が歪みないように折られていました。
ですから縛られた新聞紙の束は本のようでした。

それから新聞広告は裏が白紙の場合
祖母がハサミで切ってメモ用紙としてまとめていました。
孫が遊びにいくとクレヨンと一緒にお絵かき用として出してくれました。

またスーパーや衣料品店の広告は
商品毎に切り分けて
従兄弟と一緒にお店屋さんごっこをしました。
「今日はバナナが安いですよ」
「このセーターは暖かいですよ」なんて。

さてリニューアルした山型食パン、
確かにトーストには適していますが、
金の食パンらしさは以前の角型の方があるかなあ・・・
でもどうやら1枚の単価は安くなっているようです。

院長 小西宏明

2024-10-04 21:24:00

コメント(0)

折りたたむ

自己ブレスト

今日は美容院に行きました。
いつも髪を切って頂きながら様々なことをお話していますが、
前回は頭の整理法について提案をしました。

我々は日々の生活で思いつくこと、考えること、心配することが沢山あります。
それこそ何か見れば何かを感じるというくらい膨大な量です。

私がやっていたのは付箋に片っ端から書き留めて、
壁に(実際はホワイトボードを用意しています)貼り付けていくことです。
そして夜や休日にゆっくり付箋をグループに分けてみます。

これによって徐々に頭の中が整理されるのです。
場合によっては付箋に書く段階で早々に悩みが解消することもあります。

私はこれを「自己ブレスト」と称しています。

ブレスト(ブレインストーミング)とは会議などで参加者が自由に意見を言い合い、
新しい発想やアイディアを生み出していくことです。
「集団発想法」と訳されているようです。

広い会場で数人がグループになって机の上に模造紙を配し、
各自がいろんな色の付箋をどんどん貼っていく姿が思い出されるかもしれません。
それは「ブレスト」をやっているところです。

これを自分独りで行うのが「自己ブレスト」です。
私がこれをやり始めた切っ掛けは大学生の時に知った京大式カードです。
当時は大学の生協に沢山置かれていました。

第三高等学校(京大)卒業の梅棹忠夫が「知的生産の技術」の中で紹介してから
広まったと言われています。

カードはコピー用紙よりも少し厚めでトランプに近いしっかりしたものです。
罫線が引かれファイリングのための2穴があいたものもありました。
確かそのカードを整理して収納できるボックスも売られていました。

ある時期からこのカードをポストイットの付箋にしたのです。
そしてその後は自室に大きなホワイトボードを設置して、
直接書き留めるようにもしました。

我々は社会人となれば、学生時代とは比べものにならないくらい
多岐に亘ることが押し寄せてきますし、
ある年齢、役職以上になると決断や解決力が求められます。
その全てを頭の中だけで記憶して整理して判断していくことは
少なくとも自分には不可能でした。

それを助けてくれているのがホワイトボードと付箋であり、
自己ブレストです。

美容師さんは前回お話しして直ぐに実行されたそうです。
「書いただけで頭がスッキリした」と言って下さいましたし、
お客様にも紹介されたようです。

日常には良いこともあれば嫌なこともあります。
直ぐに忘れることもあればいつまでも頭から離れないこともあります。
これは全て脳の働きに拠ります。
脳は全貌は見えないくらい大きなキャビネットで何でも収納されていくのですが、
残念ながらそこから必要な情報を取り出す機能は
万能には備わっていないのです。

だからこそ目に見えるところに書き留めて貼り付けておくのです。
いつでも取り出せるように、
整理しやすいように。

追加でお話ししたのは、
自己ブレストは恰も問題解決の手法と思われるかもしれないが、
実は究極には「己を知ること」だと。
一番手に負えない厄介な奴とは・・・自分自身です。

毎回髪を切られながら質問にお答えしていますが、
いつの間にか満足出来る髪型に仕上げて下さいます。
さすがプロだなあと思っています。

院長 小西宏明
 

2024-10-03 21:09:00

コメント(0)

折りたたむ

函館ホテル事情

今週火曜日、コロナ禍で親会社が倒産したため閉鎖されていたホテルが
新規事業者によって開業されました。

クリニックから徒歩数分にあるホテルで以前に利用したことがあります。
立地条件からみると観光ホテルとなりますが、
内部はビジネスホテルのようなコンパクトさもあり、
両者のいいとこ取りかなと思っていました。

新しいホームページを見ると
https://hotel-enoe.com
やはりそのような性格のホテルです。

函館には今年すでに7月に
星野リゾートが手掛けたOMO5函館がオープンしています。
偶然にも元の事業者は今回と同じでした。
ただしこちらはOMOブランドを冠したホテルですから
観光メインだと言えます。

函館も他の地方都市同様にインバウンド需要の高まりを受けて
ホテル、飲食、小売など多業種で業績は右肩上がりです。

実は今年4月には棒二森屋跡地の再開発計画のうち
ホテル事業についての見直しが発表されています。
外資系の有名ブランドホテルの誘致の可能性が出てきたようです。
おそらく宿泊費の平均単価が高い高級ホテルということだろうと思います。

国内主要都市の状況をみれば
世界の富裕層を満足させられるような、
特にハード面での豪華ホテルが少ない課題が挙げられています。

ただし、この旅行客の増加は果たして持続するのでしょうか。
もしかしたらいつかは弾けてしまうバブルではないのでしょうか。

先の星野佳路社長は、
「バブルと感じるようなら、もうすぐ弾ける」と言われていました。
プロのアンテナに「あれ?」と反応が出たら、
それは流行が一気に覚める可能性があるということだそうです。

さらに社長は重要なポイントとしてリピーターの存在を挙げておられました。
これは飲食店と全く同じです。
繁盛店を支えているのは一見様よりもリピーターであり、
さらに地元民です。

ホテルは地元民が頻回に宿泊するとはなりませんから、
観光コンテンツの充実が必須と考えられます。
また来ようと思わせるものがあるかどうか。

函館は今のところ、コンパクトに1日で観光出来る街という印象があります。
函館山の夜景を入れても1泊まで。

星野社長はこれからのホテル経営に欠かせないのは”連泊”だと指摘されます。
1泊2日の観光を2泊3日に延長出来るかという視点です。

リピーターと連泊という2つのキーワードについて函館を当てはめると、
前者は夏と冬が想定出来ます。しかも冬はおそらくクリスマスまでが精一杯かと。
後者は1泊目がベイエリアと五稜郭地区として2泊目が大沼と松前、江差辺りが入ると思います。
大泉市長も考えておられましたが、大沼、恵山、松前は重要な次の観光資源です。

これからのホテル事業は単にホテルそのものを充実させるのではなく、
滞在して楽しむコンテンツについても投資をしなければ
持続性が危ぶまれると思います。
それをいち早く具現化したのが星野リゾートであり、
彼らはホテル設備の充実と周辺観光案内をホテルサービスに含ませたのです。
OMO5函館では無料シャトルバスを巡回させています。

今回再開したホテルの目の前には昔ローソンがありました。
閉店して取り外された看板の痕には哀愁が漂っており、
ホテル正面玄関に面している点も最悪です。

残念ながらこの周辺では人口減少が顕著で
日常の買い物客という固定客は期待出来ませんから
コンビニ再開では収支は厳しいことが予想されます。

ホテルは街の魅力とペアーです。

また少し函館について考えさせられました。

院長 小西宏明

2024-10-02 21:57:00

コメント(0)

折りたたむ

働き方改革

今日は11月に毎年開かれる道南医学会の準備委員会でした。
特に例年と変更点はなく、ひとつひとつの事項の再確認で終わりました。

ただし今後を見据えて課題とされたのは循環器や脳神経系の演題の少なさでした。
コロナ禍を除いても数年前から徐々に応募が減少してきました。

学会にもレベルがあります。
専門分野の”本会”と位置づけられるものは演題応募が多く、
審査も厳しいため発表への採択率は10から20%程度です。
因みに米国の胸部外科学会は数%の狭き門です。

道南医学会はこの地区唯一の学術集会であり、
大学のない道南地区の医学の発展に寄与する目的があります。
そのため応募演題はすべて発表して頂く方針で、
数年前からは研修医部門も設けて、
若い先生方にも発表の機会を与えるようになりました。

にもかかわらず一部の分野で応募が低調な理由は
診療が多忙であることがその一因でした。
会のメンバーである某病院長のお話では
4月からの働き方改革によって学会発表、その準備は労働時間に正確に組み入れなければならず、
診療で忙しい場合には時間外労働を強いることにもなりかねないようです。

また一方では上司が若手医師に対して学会発表を強制することは
パワハラにも該当する場合があります。

学術発表は我々医師にとって求められる
臨床、研究、教育の3本柱の中で重要な取り組みです。
しかし今、それが時間的制約、強制という別の問題から
制限を受けかねない状況に陥っているのです。

私が大学病院にいたときの印象は
昨今の若手医師は研究よりも臨床を重要視する傾向が高まっていることです。
それは医学博士の取得よりも指導医や専門医の取得を優先することでもわかります。

確かにいわゆる「頭でっかちな医者」を作らないという、
医師は患者を診るものであり、ネズミや犬や試験管を観るものではない意味においては
正しい方向性だと言えます。

まあこれは極端に説明したものであって、
実際には若い時期に研究の目(視点)や研究の芽を磨くことは
将来にわたり患者を診療する上で大変重要です。
「観察眼」を磨くことです。

私は若い時期、特に研修医、後期研修医時代には
出来るだけ症例報告の論文を書くこと、
そして可能なら留学を経験することを推奨しています。

20歳代、30歳代は柔軟な思考が出来、
鋭敏な感性が養われる時期であって、それは二度と訪れないからです。

会の最後に
医師会が主導的に各医療機関に演題応募を促す方策を考えることが提案されました。

大学医学部がない地区だからこそ
先達が知恵を絞って立ち上げた学会です。
有効に活用しなければならないと思います。

院長 小西宏明

2024-10-01 21:19:00

コメント(0)

折りたたむ

最多予約数

当院は完全予約制としており、今日は予約数が最多でした。
最終的に開院以来1日の外来数が最多となりました。

週明け月曜日ですので、初診希望のお電話も沢山頂戴しました。
看護師が内容を伺って緊急性がないと判断される場合は
後日の予約にして頂きました。
一方で血管疾患が疑われ診断を早く付けた方が良い症例は
夕方に予約の隙間時間を縫って拝見しました。

実は当日に診て欲しいというご要望は少なからずあります。
もちろん電話を下さった患者さんやご家族は当院の混雑状況を知るすべはありません。

当院も全体の予約数をみて、比較的空いている時間枠があれば、
出来るだけ当日に診察しています。
しかし今日のようにひとりの患者さんを数分刻みに診る予定となった場合、
とても割り込みで初診をお受けすることが困難です。

インフルエンザシーズンの休日当番のように
トイレにも行けない、お昼ご飯も食べられないなどというほどではありませんが、
じっくり診察して場合によっては検査まで行うほどの余裕が作れません。

他方で予約患者さんについては
予約枠30分以内に診察することを厳守しています。
昔「こんなに待たされては予約の意味がない」と叱られたこともあります。

知り合いの整形外科の先生は
出来るだけ当日診ようと夜10時過ぎまで診療されています。
ただこれは特殊な事例であり、
一般のクリニックで同じことは出来ません。
医師の負担もさることながらスタッフが家族と過ごせなくなるからです。

以前からブログでもお伝えしているように
当院の電話対応は看護師が行います。
おそらくほとんどの患者さんは受け付け事務スタッフと話していると思われるでしょう。

こうすることによって医学的見地から病状を聞き取ってトリアージするためです。
当日中に診た方が良いけれども当院での対応が難しい場合は
住所をお伺いして近くの医療機関をご紹介していますが、
ご不満そうな方も確かにおられます。

ただ心筋梗塞や不整脈が疑われて出来るだけ早く医師の診察を受けるべき場合、
近くで対応可能そうなクリニックへの紹介はご了解頂きたいと思います。

上記の整形外科のホームページには
診察まで何時間も何日も待たせてしまう事情について説明されており、
究極の理由は「医師は自分独りしかいません。」と言われています。

また医師の立場から言えば、
次々流れ作業的に診察していると何処かで見落としが出るものです。
大病院でCT検査や病理検査の見落としが問題となることがありますが、
一因は外来患者数が多すぎて検査結果にすべて目を通せなくなったことです。
さらに忙し過ぎて結果を読んでいるつもりでも頭に入っていないからです。

明日からテレビ放映されているように
コロナワクチンの定期接種が始まります。
函館市内は10月中旬かなと思いますが、コロナ感染者は若い世代を中心に蔓延しています。
症状が出るのは高齢者や有病者で、
いつどこで感染するかもうわかりません。

今後とも感染予防の観点から待合室が混雑しないように
完全予約制を継続したいと思います。

院長 小西宏明

2024-09-30 21:15:00

コメント(0)

折りたたむ

ハチミツ

今月初めのグルメサーカスに出店していた新ひだか町 太田養蜂場のハチミツの感想です。

1.澄んだ色合い
2.甘味がスッキリ

私が購入したのは”稀少”と言われたオオハンゴンソウ蜜です。
スーパーで購入するものとは全く別物ですし、
何より純国産という点は貴重だと思います。

ホームページを見ると更に詳しい情報がわかります。
https://otahoney.shop

一方でハチミツは糖分が主成分であり、
取り過ぎは禁物です。
適量は一日大さじ一杯、20g程度です。
私は週に2回くらい朝のトーストに付けていますので、
許容範囲です。

ハチミツと言えば子供の頃は白く硬くなったものや
手に付くとベタベタした記憶があります。
”扱いにくい”というイメージでした。

今は容器も改良され、短期間で食べきりやすいサイズのものが売られています。

最後に価格ですが、例によって今年改定され、
200gで2千円を超えていますから、
一般市販品のほぼ倍だろうと思います。
しかし費用対効果で考えれば、一概に高いとは言えません。

ちなみに通販では1万円以上で送料無料で、
これも以前の8千円から基準が改定されていました。

美味しいもの、身体に安心な良いものを手に入れるには
それなりの対価が必要です。
当たり前でしょう。

歳をとると大食いも出来なくなりますし、
油ギトギトのものは受け付けなくなります。
量よりも質を重視する食生活にならざるを得ず、
また身体の健康を考えても妥当です。

このハチミツは他とは一線を画するお奨め品ですが、
少量をじっくり味わえる年齢層の方には特に良いと思います。

今週もほぼ毎日夕方から会議です。
糖分の補給は脳の働きには不可欠です。
長い一日、多忙な一週間を乗り切ります。

院長 小西宏明

2024-09-29 18:21:00

コメント(0)

折りたたむ

  • 件 (全件)
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

地図はこちら

お問い合わせ、0138-83-2080
クリニックブログ
Page Top