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ECMO

ECMO

新型コロナウイルス感染症に対する治療法としてテレビでもECMOが紹介されています。
特に志村けんさんが亡くなられてから知る人も増えたのではないでしょうか。
報道では人工心肺装置と和訳?されていますが、正確には違います。

体外式膜型人工肺(システム)と言います。
写真が頻回に登場していますが、
あれはPCPS(経皮的心肺補助装置)というものです。

おそらく一般の人に理解されやすいということから
ECMO=人工心肺装置と使われているのだと思います。

ECMOもPCPSも人工肺と血液循環させるポンプで構成され、
今回の肺炎治療のように呼吸の補助が出来るとともに
血液ポンプが仕組まれていることにより心臓機能の補助も可能です。
特にPCPSは後者を目的に約20年前に開発、製品化され、
体外から血管にアプローチ(経皮的)する仕組みがあります。
ちなみにECMOとはPCPSを含めた広い概念の用語です。

人工呼吸器の不足が問題となると共に
さらに重症化した患者に使用するECMOが注目されています。
この治療の一番の課題は使用管理できる医師やスタッフの不足です。
そもそも普段の診療でこの治療を行うのは心臓血管外科と循環器内科です。
病院によっては集中治療に携わる医師もいます。

また看護師や臨床工学士も不可欠で医師だけでは成り立たない治療です。
人工呼吸器管理以上に24時間医療資源(人と物)を投入し続ける必要があります。

ニューヨーク州知事の
「ventilator, ventilator, ventilator」
人工呼吸器と連呼した記者会見は印象深いものです。
しかしおそらくさらに重症化した患者に対してECMOは導入されていないと思います。
イタリア、スペインとて同様だろうと。

何故ならとても高額な治療だからです。
そして医療崩壊した中ではひとりのECMOよりもその何十倍もの人工呼吸器管理に人員を取られているからです。
人工呼吸器装着でさえも回復の見込みによって選別され始めていますから。

工業製品としては人工呼吸器よりもECMOの増産の方が実は容易です。
しかしその治療に要する人的資源は10倍以上と言っても過言ではありません。

今後東京で起こるであろう医療崩壊においては
できる限りECMOよりもひとりでも多くの人工呼吸器導入に人員を廻さざるを得ないと考えます。

日本は世界一安価で高度な医療が提供されている貴重な国です。
ECMOからの回復率が50%近いのは驚異的です。
なんとしても医療崩壊は阻止しなければなりません。

院長 小西宏明

2020-04-05 20:14:51

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