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色眼鏡

色眼鏡

「色眼鏡で見る」
良く耳にする表現です。先入観を持ってみる、偏った見方という意味に使います。
つまり対象に予め色を”つけて”評価するということです。

先日ある方の文章を読んでいて”アハ体験”がありました。

「色眼鏡でものを見るな。ありのままに、素直にものを見なさい。
仮に赤の眼鏡を掛けていると、そこに赤色があったとしても見逃してしまう。」

受験勉強の参考書に赤い色の下敷きが付属しているものがあります。
重要なカ所が予め赤に色づけされていて、
勉強し終えてからその下敷きをかざすとその部分が色抜けします。
ちゃんと記憶出来ているか再確認できる仕組みです。

色眼鏡によって対象の色が”抜けて”見える。
先ほどの説明とは真逆です。
色眼鏡でみるとは「重要なことを見落とす」という意味になります。

どちらも物事を正しく見ていないという意味は共通です。

色眼鏡の話は診断学の分野において常に引用されます。
患者の訴えから最も安易な診断に真っ先に結びつけることへの警鐘として使います。

特に高齢者における最も安易な診断は
1.歳のせい
2.メンタルのせい(認知障害を含む)
です。

しかし教科書や診断学講義でいうように、
安易に1や2と考えてはいけないと諭されるほど
実際の現場は簡単ではありません。

どうしてか?
1や2のケースが偏って多いからです。

日本は世界中で未経験の超高齢社会となりました。
老年医学は私が学生であった30年以上前から存在しますが、
今は更に新たな診断学が構築されてきています。

身体の臓器を中心とした加齢変化の研究は進んでいますが、
それとともに自律神経、ホルモンなど全身を統御するシステムの変化についても
取り組むべき課題は多いと思います。
またいわゆる”切れる中高年”で注目されている前頭葉の変化も重要です。

一方社会的側面では
高齢になり子育てや仕事を引退すると
日々の話題や考えの中に自分自身の身体の変化のことが大きく入り込んできます。
還暦が近くなると同窓会は病気の自虐ネタが多くなると言われる所以です。

何が異常で何が正常変化か。
高齢者の診断学はこれから益々複雑になると考えられます。
ドラえもんにお願いしたいのは
「診断めがね〜」 掛けると悪い場所が診える眼鏡、です。

院長 小西宏明

2021-06-12 19:53:00

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