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高圧洗浄

高圧洗浄

YouTubeには排水管のつまりを直す業者の動画もアップされています。
この種の動画にはその他にも耳垢掃除や毛穴の汚れ取りなどもあり、
いずれもある種の”すっきり感”に引き寄せられるのではないでしょうか。
「え、そんな汚いものをわざわざ見なくても」と思われるかもしれませんが。

ちなみに排水問題は、
台所の流しの水の引けが悪い、トイレの流れが遅くて1回で流れきらない、
その他浴室、洗濯機などなど。

台所関連なら油汚れ、トイレなら汚物や異物、
浴室は髪の毛、石鹸かす、子どものおもちゃ!が原因です。
大物としては床下の配管が損傷して排水されないとか、
屋外の排水管が地盤沈下して
勾配が逆になって流れにくいなんてことも。

中でも長年の油汚れが溜まった配管掃除を見ていると
職業柄どうしても動脈硬化の血管を想像してしまいます。
管の内側にプラークならぬ固形化した油がべったりこびりついています。
これは循環器の教科書でみる動脈内部に瓜二つです。

ここへ特殊な管をいれて内壁に向かって水のジェット流を噴射します。
すると油が軟らかくなると同時にジェットの圧力で剥がれていきます。

この手技は排水路の下流側から原則行われています。
詰まっている部分の下流から徐々に内腔を広げていく方法です。
そもそも排水路はそれぞれの排水口が最も細く、2階の床下、1階の床下へと集められて徐々に直径が太くなり、
次に屋外の枡に集められ、さらに道路の排水管(下水道管)に行き着きます。

つまり下流側の管が太いという大原則があるために、
このような洗浄方法が成立します。

一方人体ではどうでしょうか。
我々の身体で管の詰まりが問題となるのは動脈です。
住宅で例えると上水道です。
水道から水が出にくい、出ない状態です。
これはほぼあり得ません。流れているのは綺麗な水ですし。

では動脈の詰まりを下流側から処置出来るでしょうか。
動脈の直径は下流側へどんどん細くなってしまい、
排水管の高圧洗浄のような手技は不可能です。

ではどうして治療するか。
狭くなった管を無理矢理広げてしまうのです。
または完全に詰まっている場合は削ります。トンネル掘りです。
ただし削りカスは吸引回収します。

排水管の高圧洗浄を見る度に
動脈硬化もあんな風に治療できればなあと思います。

ところで住宅の下水道に相当するものとして身体には静脈があります。
油汚れのような病態はありませんが、
静脈を詰めてしまうのは血栓という血の塊です。
静脈血栓症です。
(稀に腫瘍塞栓という病態もあります。)

これも高圧洗浄のような手技があれば良いのですが、
実際は血栓を融解させたり、
慎重に取り除いたり、
下流に流れないように予防する治療になります。

昔から循環器医は水道屋に例えられます。
我々もまた詰まりをすっきり解消するプロです。

院長 小西宏明

2022-07-29 21:16:00

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