HOME医師のご紹介当院のご案内診療案内交通案内ギャラリー

クリニックブログ

足病医学

足病医学

足病について最新の週刊商業誌に対談が掲載されていました。
神戸大学形成外科教授の寺師浩人先生と下北沢病院長の菊池守先生です。

寺師先生は「足病とは日常生活に支障のある非健康的な下肢・足の状態」と述べられています。
米国には足病医という資格があります。
足にまつわる病態を最初に診察して必要に応じて血管外科、形成外科、皮膚科などの専門医にコンサルトして
また自らも治療を進めていきます。

欧米では古くから足病医学という領域がありますが、
日本では2019年になってやっとフットケア学会と下肢救済・足病学会が合併して
日本フットケア・足病医学会が設立されたばかりです。

菊池先生は「日本でもプライマリ・ケアで足病を診る医師がいても良いのではないか」と言われています。
寺師先生も「足病を診る日本の医師はスペシャリストばかりだ」と指摘されます。

これはすなわち我々のような診療所が、内科的なプライマリ・ケアと同様に
足について総合的に診て、専門医や総合病院へ紹介する仕組みが必要だと解せます。

日本でも総合病院内で血管外科、循環器内科、糖尿病内科、皮膚科、形成外科の
医師と看護師が参集して
「フットケア外来」や「フットケアチーム」が作られ始めています。
函館でも数年前に市立函館病院に設立されており、
今度医師会病院にも新設される予定です。

患者さんにとっては複数の診療科をたらい回しされたり、
受診すべき診療科に迷うことがなくなるだけでも朗報です。

実は当院はプライマリ・ケアで足病を診るクリニックになっています。
そして病態の軽重によって専門医へ紹介するためのトリアージを担っています。

この対談でもうひとつ気が付いたのは
足病治療における目的と目標をはき違えないことです。
当面の目標とは例えば血流障害を改善するとか、
皮膚潰瘍を治すとか、病態の背景となっていれば糖尿病を治療するなどを指します。

では治療のゴールとしての目的は何でしょうか。
それは「患者が自らの足で歩くこと」です。

寺師先生は「目標の達成で満足してしまってはダメだ」と言われています。
単に血流が良くなれば良いのか?
潰瘍が治ればそれで終わりなのか?
血糖の数値が良くなったがそれでどうした?
治療が各専門家の自己満足になってはいないか?

足病の診断と治療の目的は歩けること。
元の生活に復帰できること。

そのために重要なことは2つだと考えます。
まずはプライマリ・ケアを担当する診療所と
専門的な治療を行う病院の連携です。

そしてもうひとつは歩けるという目的を忘れないように
治療全体を統括する者の存在です。
足病においても「木を見て森を見ず」とならないことです。

院長 小西宏明

2022-08-03 21:21:05

クリニックブログ   |  コメント(0)

 

コメント

お名前
URL
コメント

地図はこちら

お問い合わせ、0138-83-2080
クリニックブログ
Page Top