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無症状者と抗原定性検査

無症状者と抗原定性検査

来週はお盆の帰省のシーズンです。
今日都内の数カ所に無料のコロナウイルス抗原定性検査ステーションが設けられました。
夏休みの旅行や帰省の前に感染を確認しようとする人が多く予約しているようです。

ただしこの検査の解釈には十分に注意する必要があります。

そもそも抗原定性検査は感染していないことを証明するためのものではありません。
検査が陽性の場合に高い確率でコロナウイルスに感染していると言えるものです。

本来は”症状のある”方が簡便に感染していることを確認するための検査です。
無症状で検査して、結果が陰性だから感染していないとは言えません。

「検査は陽性か陰性か出るのではないの?」
答えは「検査は100%完璧ではない。」です。

抗原定性検査とはウイルスが持つ特定のタンパク質に反応するもので、
ウイルス量が少ないと陰性に出てしまいます。
本当は感染しているのに陰性結果となることを”偽陰性”と言い、
無症状者では偽陰性率は49から61%です。
本来は感染しているにも関わらず半数以上は検知出来ません。
陰性結果の2人に1人は実は感染者です。

当院でも自宅での抗原定性検査が陰性で、
翌日PCR検査で陽性となった患者さんは何人もおられます。

PCR検査はウイルスの遺伝子を増幅させて検出しますので、ウイルス量が少なくても検知出来るのです。
抗原定性検査はPCR検査で検出可能なウイルス量よりもはるかに多くなければ陽性に判定出来ません。

無症状とは
1.感染していない
2.感染していても未だウイルス量が少ない段階
のどちらかです。

抗原定性検査を陰性証明だとして気を緩めてはいけません。
旅先でウイルス量が増えて周囲に感染させたり、
そもそも症状が出始めることは十分想定しておく必要があります。

ではどうすれば良いのでしょうか?
1.少なくとも第7波の終息が見えてくるまで移動しない。
2.直前にPCR検査または抗原定量検査(ウイルス量測定)を受けて陰性確認する。

「おいおい、無症状でPCR検査なんか受け付けてくれないよ」
確かに感染多発地域では感染の疑いがない人に検査する余裕などありません。

そこでやむを得ない方法として考えられるのが抗原定性検査2回法です。
現在濃厚接触者の自宅待機期間短縮の際に行われています。
2日連続して陰性を確認するものです。
もちろん無症状が大前提です。

「おいおい、抗原定性検査キットなんて手に入らないよ」
確かに感染多発地域では入手困難です。

完全に手詰まりです。
次の方策は移動の延期です。

函館は今日も400人越えで過去最高を更新するかもしれません。
渡島を含めると600人越えは確実です。
今道内でもっとも人口あたりの感染者数が多いのが函館です。

約2/3は感染者との接触、
残り1/3は経路不明の市中感染と考えられます。
東京、大阪、愛知など他県の陽性者も含まれており、
おそらく旅行かビジネスでの来函です。

そして本日、とうとう市内も中等症以上の入院先に苦慮する事態となっています。
じわりじわりと病床が埋まっています。
医療提供体制はそれぞれの地域で全く容量が異なります。
当然札幌よりも医療の規模は小さいため早晩東京のような状況に陥ります。

現在の感染爆発について専門家からはBA5の感染力の強さと
全く行動制限を行っていないことが要因であろうと分析されています。
社会経済活動の正常化は最優先課題ですから。

そして今の感染対策の主目的は重症者を出さないことです。
周囲に感染者が増えないことは理想ですが、
それはどうやら難しいと考えられます。

となれば重症化予防策を講じることが喫緊の目標です。
それは「ワクチンの3回、4回目の接種」です。
これまでの抗体量の推移からは2回接種は未接種と同値であり、
重症化予防効果は期待出来ません。
一方で3回目接種に伴う抗体量の爆発的な増加が証明されています。

ウイズコロナに今必要なことは自己防衛です。
身の回りの最小限の外出に留めるも良し、
決められたタイミングでワクチンを接種するも良しです。
これは自分のためではなく、周囲の人達に対して、
そして医療従事者の負担軽減のためです。

ウイズコロナは互助の精神がなくしては成立出来ません。

院長 小西宏明

2022-08-05 21:37:48

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