今、母乳バンクで低温殺菌器購入のための
クラウドファンディングが行われています。
https://camp-fire.jp/projects/view/657949?list=projects_popular
1500g未満の極低出産体重児や
さらに小さい1000g未満の超低出産体重児は
消化管が未発達のため粉ミルクでは吸収出来ません。
そのため提供された母乳を処理して与えていきます。
母乳バンクとはそうした提供された母乳(ドナーミルク)を処理、保管、供給するためのものです。
実は日本で最初にバンクの設立に携わったのが
昭和大学医学部小児科の教授の水野克己先生で、
私の高校の同級生です。
先日同窓会のメーリングで切迫した事態を知ることが出来ました。
母乳の提供は授乳中の限られた方しか行えない、
しかも”生もの”であり大変貴重です。
最終的な冷凍保存に至る過程において
低温殺菌器は不可欠であり、
1台しかない状態では故障によって供給は中断してしまいます。
そもそも運営全てが企業や個人の寄付で成り立っていることには
驚かされてしまいますが、
”維持費用”というものには公的な資金を獲得しにくい問題は
自験からも納得せざるを得ないと思いました。
小児科の未熟児治療において
すでに母乳バンクは重要な選択肢になっています。
購入費用は2200万円で、
このファンディングの目標額としている1500万円に届かなかった場合は
全額返金される方式です。
この種のクラウドファンディングは
周知されるかどうかに成否がかかっています。
少子高齢化社会の中で、
すでに誕生した子供を救うことは最優先です。
多くの方に拡散されることを期待します。
院長 小西宏明
2023-11-13 19:06:00
クリニックブログ
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