今日は当番の日でした。
昼間はものすごい風雨で函館にはずっと警報が出ており、
患者さんの来院は大変であったかもしれません。
来院者のほとんどは発熱が主訴でした。
原則コロナやインフルエンザの抗原検査は行わない予定でしたが、
市外遠方からの来院もあり、
病状に応じて検査を行いました。
陽性率は50%くらい、すべてインフルエンザA型でした。
確かに道が発表している感染状況の速報でも
コロナ感染症は下火となり、
逆にインフルエンザは急上昇しています。
小児科の先生もほとんどインフルエンザだと言われていました。
陽性者の特徴は38度以上の熱発で、
見るからに顔面から火照っている感じです。
また市販の解熱剤で軽快しないという病歴も参考になります。
ただ一様にインフルエンザとわかるとホッとされている印象でした。
コロナかもしれないという不安、
何か別の病気かもしれないという不安が解消されるからだと思います。
同じ発熱でも救急隊から連絡があった症例は
明らかにコロナやインフルエンザと違い、
悪寒戦慄を伴う40度を超えるもので、菌血症を疑うレッドフラッグでした。
当然センターでの対応は無理ですが、
2次当番病院を含め市内の複数の病院で受け入れ困難になっていました。
やはり巷では寒い時期特有の入院ラッシュなのかもしれません。
最終的には3次救急病院に搬送して頂きました。
一方ではコロナ禍で減少傾向となっていた不適切事例もありました。
内視鏡検査の希望者です。
昨今注意喚起されている生魚関連のアニサキスではありません。
数日前から胃痛があるので検査をしてもらいに来たということでした。
救急車の要請と同様に
夜間急患センターの利用方法についても
繰り返し市民に周知する必要があると思います。
看護スタッフの話では
昼間に医療機関を受診するのが嫌でセンターを受診する”常連者”も後を絶たないそうです。
またセンターを薬局のように利用する人もいます。
コロナ禍が落ち着いて平常時に戻りつつあり、
センター受診者も増加していますが、
それに比例して不適切事例も増えているのではないでしょうか。
因みに驚いたのは薬の欠品です。
通常のクリニックと違い、極端に発熱や風邪症状の受診が多く、
上気道症状の薬が不足していました。
咳止め関連はゼロでした。月初まで入荷未定だそうです。
これであれば、昼間に近くの医療機関を受診する方が
薬も受け取りやすいかもしれません。
こんなことは初めてでした。
発熱患者が多いと
その都度に防護衣を着用しなければならず、
お陰で人数の割にドタバタしました。
医師の高齢化で急患センター当番を担える数が減少しており、
順番が回る期間も短くなっています。
最高齢は84歳の先生です。
今後も益々事態は厳しくなるため、
不要不急の受診は控えて頂きたいと思います。
院長 小西宏明
2023-11-17 23:59:00
クリニックブログ
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