皆さんご存知の諺に「宝の持ち腐れ」があります。
これは人に対しても物に対しても使うことが出来ます。
優れた才能がありながら利用しない場合や、
高価な物を買ってもずっと箱にしまっておいて使わない場合。
”物”については誰しも思い当たることがあるはずです。
やっと手に入れた限定品なのに日に焼けるから飾りもしないで、
ついには箪笥の肥やしとなって所有していることさえ忘れてしまう。
欲しかった服を買ったのに、汚れるからと着ないうちに
季節が変わった、流行が変わった、体型が変わった・・・
才能に関しては、実は本人が気付いていないこともあります。
例えばスポーツでは、コーチに長所を見出されてグングン伸びるとか、
全く違う競技に転向して実力を発揮するとか。
皆が自分の力や潜在能力を知って開花させられるわけではありません。
ただ自分に出来ることが2つあると思います。
ひとつは努力すること、
もうひとつは快感を知ること。
練習であっても勉強であっても遊びたい、休みたい誘惑を抑えて
コツコツ積み重ねて努力することは出来ます。
何かをやって心地良さ、楽しさを感じ、
逆にどうしていると自らが快感を感じられるかを知ることは出来ます。
この両者を結び付けるとすると、
自分がやっていて楽しいこと、嬉しいことに向けて努力すべしと言えるでしょう。
青い玉と赤い玉があって、赤い色が好き、
四角と丸があって、丸が好き。
これは他人が規定することではないし、教えるものではないし、
多分自分でも何で赤い物、丸い物が好きなのかわからないだろうし、
究極的にはそういう”感性”なのだと思います。
学生時代に沢山の科目を勉強することや
いろいろな人と交流したり、
旅をして様々な場所を見たりすることで、
自分自身の感性を知ることが出来ますし、
磨いていくことも出来ます。
感性の琴線に触れることは何なのか。
若い世代ならそれが将来の職業に関係してくるかもしれません。
一方人生を折り返した我々の世代となれば、
終焉に向けて少なくとも嫌なことや苦しいことを避けて、
出来るだけ自分を心地良い状態に置こうとします。
残念ながら体力、知力、行動力は年齢とともに衰えますが、
若い時にはそれが自分達の”才能”であるとは気付きませんでした。
衰えはじめてから、それを知るのです。
努力すること、
快感(心地良い状態)を知ること、
学生や若い世代の人に知って欲しいと思います、
若さは”宝”であることを。
院長 小西宏明
2024-10-25 21:21:00
クリニックブログ
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