毎年恒例の健診に行ってきました。
受診者は医師会員やその家族ですので敢えて休日に行われ、
私は朝7時過ぎに腹部エコーから行って頂きました。
湯川から田家に健診センターが新築移転して
内部は被験者の動線がスムーズになるよう考えられています。
スタッフの方々も手慣れたもので、
次々と我々を案内して下さいました。
これなら初めての方でも安心だと思います。
実際昨年、そして今年はさらに健診の受診者が増加しています。
1年に少なくとも1回は自分の身体がどうなっているかを検査する必要がありますが、
わかっているけど面倒くさい、時間が無いというのが
本音かもしれません。
中には敢えて病気を見つけたくない、病気だったら怖いという方もおられるでしょう。
ところでひとつ確認しなければならないことがあります。
それは毎年自治体から来る特定健診受診の勧奨葉書です。
1.特定健診にはレントゲンや心電図検査は含まれていません。
2.これは生活習慣病予防の検査であり、がん検診とは違います。
我々は将来、がんか脳血管障害で亡くなることがほとんどです。
そしてその血管障害の最も大きな要因が生活習慣病です。
故に本来であれば、
特定健診とがん検診を対にして考えなければならないのです。
肺癌、大腸癌、前立腺癌、乳癌、子宮癌がまずはターゲットです。
肺は胸部レントゲン、大腸なら便潜血です。
ただ私は腹部エコーを受けることを強く推奨します。
膵臓癌、胆のう癌の早期発見です。
この2つの癌は症状が無い段階ですでにステージ4となっていることがあるからです。
非常に発見しにくくて、長期生存が難しい癌です。
先に挙げた5つの癌はいずれもそのステージに応じて
未だいろいろな治療方法があります。
膵臓と胆嚢(胆管)は手術が基本ですが厳しいのです。
市民には
1.年1回の健診を強く勧めること
2.特定健診とがん検診をペアーで受けること
3.予後の悪い、しかも発見しにくい癌について知ること
これらをもっともっと周知すべきと考えます。
40歳、遅くとも50歳代では老眼になり、
鏡を見ればシミやしわが増えてくるように
身体の全ての細胞は衰え、さらに形が変異します。
見えない部分であっても同じです。
具合が悪くて行くのは”病院”
元気な時に行くのが”健診”
です。
院長 小西宏明
2024-11-24 21:23:00
クリニックブログ
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