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地域連携システム

地域連携システム

ここ函館には「道南MedIka」という病院、診療所、薬局、訪問看護ステーションなどを
オンラインで結ぶシステムが運用されています。
要するに相互に検査結果、処方内容やカルテを閲覧出来るネットワークです。

発祥から現在に至る経緯はネット検索でホームページを参照頂きたいと思いますが、
函館にあるSECという会社が開発したシステムで、
今や全国のシェアナンバー1です。

クリニックの立場では
紹介先となる病院での診療内容をリアルタイムに参照できる恩恵は絶大です。
特に画像や血液検査結果は有用で、
病気の診断治療の迅速化に貢献しています。

本日の初診患者さんについても
すぐにネットワークへの登録をご承諾頂き、
数分後には総合病院の画像を見ることが出来ました。

このようなシステムの創生期には
ちょうど個人情報保護法の医療機関への適応が始まったばかりで、
簡単に他院の情報が公開されることへの抵抗がありました。

しかしこうして何十年も経ると
システムの課題、安全性を含めて様々なことが議論されてきました。
その結果として今では診療情報の共有範囲が次々と拡大されています。

これは何を意味しているかと言えば、
「情報の一元管理」です。

察しの早い方ならお解りだと思いますが、
マイナンバーカードがやろうとしていることです。

実は道南MedIkaの根幹となる「ID-Link」というシステムは
複数の医療機関のカルテ番号を紐付けるという
非常にシンプルな発想から生まれています。

もし病院の診察券番号が最初から個人の固有番号であれば、
病院毎に診察券など必要ないのです。

この発想は医療情報を取り扱う人々の間では当然ありましたが、
それを実際のシステムに作り込んだのがSECのある社員であり、
現在の医療情報共有の立役者と言っても過言ではありません。

今日の患者さんの経緯を振り返っても
このシステム、道南MedIkaなくしてはあり得ないことです。
ちなみに緊急入院になりました。
もしかすると救命につながったかもしれません。

ちょうど明後日、市が主催する医療と介護の連携協議会の会合があります。
函館は知る人ぞ知る”連携”の先駆的な地域です。

来週には保険証からマイナンバーカードに移行します。
山あり谷ありの出発ですが、
今日の患者さんのようなスムーズな連携が
将来全国規模で進むことが期待されます。

まずは函館地区の連携を強固なものにしなければなりません。

院長 小西宏明

2024-11-27 22:22:51

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