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正月三が日

正月三が日

今年は日の巡りの関係で年末年始のお休みは今日までです。

公務員や多くの会社、総合病院では週休2日制で土曜日が休みですから、
仕事始めは6日月曜日です。

日本人は先進国の中でも勤勉と称されると共に、
長時間労働を厭わないと揶揄されます。

仕事と休みのバランスは体力的にも精神的にも重要であることは言うまでもなく、
昨今の時間給の上昇と同時に労働時間の厳守が経営者には求められています。

因みに当院はクリニックの中では年間の休日が多い方で、
特に木曜日全日が休診であることは
子育て世代にとっては良いのではないかと考えています。

ただ一方で昨年の診療報酬改定が浸透してくると、
医療機関の経営においては今まで以上に患者数増加が必須要件であることが鮮明になりました。

飲食店や小売店であれば、客単価や商品単価の上昇という方法がありますが、
医療機関は価格設定の権限がありません。全国統一価格です。

患者数は休診すればゼロですので、休みが多い医療機関ではそもそもの収入機会を逃していることになります。
もちろん24時間365日診療出来るものではありませんし、
医師が原則1名のクリニックでは不可能です。

さらに今後は人口減少による潜在的な患者数の減少が始まるとともに、
他方では医師も高齢化してクリニックは閉院していきます。
両者がバランス良くいけば、経営上も診療の質の担保の観点からも大きな問題は生じにくいように思えますが、
実際には市内だけ考えてもそうそう都合良くはいきません。

では患者数減少と医師数減少のどちらがアンバランスの原因となるでしょう。
医師数です。
特にそれが顕著となるのは夜間と休日の診療からです。

80歳になっても医師として診療は可能だと考えられますが、
夜の診療や日曜、祝日、年末年始、どうでしょうか。

今回3が日に偶々近くのクリニックが小児科の休日当番でしたが、
朝8時半には10名近くが玄関先に並んでおられ、
原則午後5時終了のはずですが、未だ道路には10台以上ハザードライトを付けて
順番待ちしていました。

例年年末年始は季節性インフルエンザ流行と相まって小児科当番は100名以上を担当されます。
内科当番でも10年前には夜11時まで診療された先生がおられました。
1人の医師で診ていくためにはそれなりの体力が必要です。

函館市では今後益々医師の高齢化が進みます。
現在の年齢別医師数最多は65から70歳です。

市民の健康を守っていくためには
高齢医師にも出来るだけ長く診療して頂ける環境作りが必須で
そのためにはまずは夜間、休日の当番方法の改善が必要だと思います。

実は昨今の若手医師、看護師のライフ・スタイルを見ていると
彼らは収入もさることながら休養に重点をおく傾向を感じます。
「仕事とプライベートの両立」です。

医療は電気ガス水道に次ぐ第4のライフラインと位置づけられ、
継続が最大の要件です。

今年は石破総理の肝いりで防災庁が設置されるそうです。
災害の多い日本においては”やっと”の感は否めません。
なかなか喫緊の課題が多い中で中長期的課題に着手するのが遅いのが通例です。

函館市医師会も同様ではありますが、
医師の高齢化問題について具体的な検討に入りたいと考えます。

院長 小西宏明
 

2025-01-03 20:08:00

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