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インフルエンザ患者急増

インフルエンザ患者急増

テレビでも10年に一度の過去最大の患者の急増と言われていました。
函館市も正月三が日の当番医は軒並み100名以上、
多いクリニックでは200名を超え、終了が午前1時過ぎだったそうです。

午後7時半からは夜間急病センターもオープンしているはずですから、
深夜まで少なくとも市内で2カ所以上診療していたことになります。

もともと三が日は患者数が多くなるため、
夜間急病センターは医師2名体制ですが、
今年は昼間からものすごい患者が来院したようです。

医師会事務局のお話では市や保健所には市民からのクレームが
数多く寄せられているとのことです。
おそらく診療待ち時間の問題と駐車場不足ではないかと想像しています。

しかし我々医療機関側からすると、
原則医師はひとりしかいませんし、
駐車場は普段の診療に合わせて土地を確保しているため、
100名以上が殺到する事態には対応できません。

今は発熱や風邪症状は原則コロナとインフルエンザの抗原検査を先に行います。
検査時間は10分です。
小児科のようにクリニック建設時から感染症患者の動線を分離した構造がない限り
患者や医療従事者の感染を防止することは困難で、
同時並行で多数の診察を行うことはないと思います。
また検査は看護師が行いますが、患者取り違えに注意を要します。

患者が来院してから帰宅出来るまでには
診察以外に多くのハードルがあります。
受付、検査、診察、会計で
さらに薬局に行くと、
受付、調剤、説明、会計です。
例え検査など診療が15分程度だったとしてもその前後に要する時間は数倍になります。

事務スタッフも受付や会計などの事務処理には確認事項が多く、
多くの患者が殺到すると大変な負担ですし、時間も要します。

これらの問題を解決するのは容易ではないと思います。
これまでも年末年始はインフルエンザが増加するため、
市内の当番医では100名を超えることはありました。
今回はその2倍以上となっており、まさに10年に一度と言えます。

しかし休日当番医体制としてどうするのが良いのかは
即答出来る解決策はありません。
一部の先生からは以前から議論が始まった
市内の固定した場所での休日当番診療という案が主張されています。

確かに今回のような事態、多数の患者が殺到する状況に対して
受け入れ体制として望ましいのは
大きな施設、広い駐車場、そして多くの医療スタッフです。

先日の歯科医師会の新年交礼会では
偶然隣の席に薬剤師会の会長がおられ、折しも少し話題にしました。
すると薬剤師の確保も要検討事項だと御指摘頂きました。

当番医制ではいわゆる”門前薬局”が同時に休日営業されますが、
特定の場所で診療が行われる場合、そこには原則付属の薬局はありません。
例えば夜間急病センターにも付属の薬局はありませんから、
毎日薬剤師会の有志が交代で詰めているそうです。

私は今、内科会の会長と医師会の副会長を兼務しています。
今週土曜日は内科会の新年会、
そして来週は医師会理事会と内科会の幹事会があります。

大学病院時代の経験、病院幹部の任にあった経験から
「出来ないことの理由を述べるよりも、どうすれば実現出来るかを考える。」
これが改善や改革には必要だと考えています。

昨年、内科の休日当番についてはひとつの改革を執行しました。
その際に次のことも想定していましたので、
今年はそれを進めたいと思います。

院長 小西宏明

2025-01-07 20:12:00

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