今日は医師会主催の新年会でした。
向山衆議院議員、北海道議会議員、函館市長、市議会議員など
関係者と医師会員総勢90名余りが参集しました。
新年ですから今年に向けた提言などいろいろな話題が出ましたが、
私が最も印象に残ったのは看護大学の設立です。看護学部でも同様です。
要するに函館から札幌や青森、さらに都内の4年生の看護教育機関に進学している高校生について
将来の函館の医療を支えていく観点からも
当地で一貫した教育を行っていくべきだということです。
少なくとも今は成績のトップ15%は市外に進学しています。
昨年市が行った高校生とその親御さんへのアンケートでも大学新設の要望が多数を占めました。
他方、今年度は初めて市内のすべての看護専門学校が定員割れしました。
これは学校経営の上では由々しき問題で、
おそらく財務上の体力がないところから閉校せざるを得ないのは
他の地域をみても想定内です。
大原会長はもちろんですが、向山議員、大泉市長からも前進させるお言葉がありました。
この課題は実は時間との勝負の側面があります。
何故なら対象となる学生人口の減少です。今後益々市内の高校生は減っていくのです。
そして今最大の問題は大学教員の確保です。
専門学校と違い大学教員の場合、文部科学省の管轄となり、
最低でも修士の学位が必要です。
残念ながら看護師で看護学修士を有する人は少ないのが現状で、
全国の大学で不足しています。
市内では有資格者はほとんどいないそうです。
しかし開設には20名前後を確保しなければなりません。
個人的な意見ですが、都内から空路での通勤も視野に入れた方が良いと思います。
そして北海道新幹線の札幌延伸はどうしても必要です。
余談ですが、道内の大学病院医師は自分や家族を含めて札幌在住希望が多いそうです。
今後とも北海道は様々な機能の札幌集中を図るべきで、
さらに函館は道内の陸上物流基地となり得るポテンシャルがあります。
新年会はだいたい2時間が相場です。
1年に1回、各方面の方々と顔を合わせて話が出来ることは
とても有り難いと思いますが、
兎にも角にも行政のフットワークが軽くなければ
函館の将来を描くことは厳しいと感じました。
今年は医師会病院の方向性の確定と
この看護大学について方針決定が必要です。
コロナ禍の影響で函館市の人口減少は想定を超えました。
もたもたしている場合ではありません。
院長 小西宏明
2025-01-09 21:23:00
クリニックブログ
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