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説明不足

説明不足

以前にも何度かブログで取り上げたことがあります。
患者さんの医療機関への不満で多いのが、
待ち時間と医師の説明不足です。

こういった調査や投書箱、さらにクレーム対応部署は病院ではよくみられます。

しかし人と人が相対すれば、
両者の言い分というものがあります。

昔は”お医者様”と言われ、最近は”患者様”となり、
あたかも上下関係があるかのように思わせてしまいます。

また医療従事者の数よりも患者数の方が圧倒的に多いことにも
留意する必要があります。

例えば待ち時間についてはこれは単純な算数の問題です。
単位時間当たりに診察出来る患者数は自ずと決まっています。
それを越えた数が受診、または予約されていれば、
当然診察時間は延びて、同時に待ち時間が長くなります。

問題の原因は単純明快で、患者数が多いことです。
年末年始のように急激にインフルエンザ感染者が増えれば、
当然待ち時間は場合によっては数時間になるでしょう。

しかし平時での待ち時間問題には患者の側の要因もあるのです。
それは”不適切な受診”です。
例えば、「薬や湿布だけ欲しい、ドラッグストアよりも安いから」とか
「心配だから検査して欲しい、CTをとって欲しい、コロナチェックして欲しい」とか
「何となく診てほしい」とか。

次の「説明不足」の不満です。
これについても患者側の要因があります。
説明しても理解されていない場合や
説明の一部だけしか記憶されていないことです。
またインターネットや知り合いからの情報に基づく
独自の解釈に合致しない場合の不満です。

当院にも他院での治療について解説して欲しいという問い合わせがあります。
もちろん原則はお断りしています。
診断、検査、治療には大まかなガイドラインはありますが、
それに全く合致する症例の方が少なく、
やはりそれぞれの医師の知識と経験によって現場の医療は進んでいます。
それを他の医師が読み解くことは非常に困難であり、
また相手に対しての礼を欠くことにもなると気にしてしまいます。

どんな場合であってもそれぞれの立場の意見がありますし、
見解の相違だってあります。
赤いリンゴを見て100人全員が”赤い”とか”美味しい”とは感じないのが人と人のやり取りだと思います。

少なくともわかりやすい説明を心掛けはするものの、
一方では高齢者の場合は出来るだけ家族に一緒に話を聞いて頂くとかして、
理解に齟齬が生じないような対応が必要です。

これから益々高齢者は増加して
その一部は認知症を発症します。
”説明”のスキルのハードルが高くなることを意識します。

院長 小西宏明

2025-03-03 21:23:00

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