中日本高速道路でETCの大規模な障害が発生しました。
この種のシステム障害はもう日常茶飯事で
エンドユーザーとなる我々は何かしらの不便を強いられます。
しかしそれでもコンピュータシステムは生活インフラであり、
「いち抜けた」とは言えなくなっています。
システムエンジニアにはフロントエンドとバックエンドがあり、
エンドユーザーが直接目にするのはフロント部分、ユーザーインターフェースのところになりますが、
その裏で動いているバックエンドの良し悪しがシステム全体の使い勝手や安定性、安全性に関わってきます。
勉強机の様子に例えると、
机の広さ、パソコンの配置、筆記用具の場所など勉強しながら使うものがフロントであり、
引き出しの数や中の仕分け状態、参考書や問題集を収めている本棚の大きさや棚の数、整理の仕方などはバックと言えます。
今、日本人も高額な収入や自分のスキルアップを目指して外資ITへの就職を希望して渡米する人が増えているようです。
この分野では優秀な人や最先端の情報はアメリカの集中しており、
会社の規模を問わず日本から次々挑戦しています。
いや世界中からです。
一方、医学の分野では徐々に若手医師の留学は減少しています。
現場の医療材料のほとんどが海外製であることをみれば
最先端の医療技術開発の主戦場は海外、それもやはりアメリカなのだとわかります。
個人的には医師としてのキャリア形成に留学は欠かせないと考えています。
そこに行けば世界を頂点から見ることが出来るはずですし、
さらに上を目指すことが出来ます。
非常に刺激的だと思います。
何故こんなエキサイティングな環境に飛び込まないか、その方が不思議です。
先の外資ITで働いているエンジニアは
「人生は一度きり、楽しくやりたい、お金も沢山稼ぎたい」と言われています。
今、医学部人気は右肩上がりで、
その難易度も我々が受験した40年前とは違います。
また入学してからも進級が難しくなっており、
最後の国家試験も大変です。
大学勤務の頃は入学試験の面接官もやっていましたが、
学生の志望理由の多くは人の役に立ちたいという志であり、
また大学創立の目的でもある「僻地医療、地方医療」に貢献したいという学生もいました。
しかしどうでしょうか、志望理由の中には将来に向けての”安定志向”もあったと思います。
おそらく将来像を描きやすいという職業としての”医師”もあるでしょう。
大学の同級生には最初から基礎研究を目指していたものもいました。
実際ひとりは今スイスの研究所にいますし、別の友人はアメリカで研究して数年前に帰国してきました。
最近ユーチューブで若いシステムエンジニアの方々を観ていると、
本当に気持ちが鼓舞されます。
何故なら専門分野は違いますが、そのエネルギーに共感させられるからです。
実は昨年京都大学呼吸器外科教授を定年退官した先生は
米国の大学病院の招聘されて教授として渡米されました。
日本に生体肺移植を定着させた先生で、
60歳を超えてからの新たな挑戦です。
好奇心と向上心があれば
何処までも走り続けられると思います。
院長 小西宏明
2025-04-07 05:45:24
クリニックブログ
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