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医療材料値上がり

医療材料値上がり

医療材料、医薬品がほぼ全て値上がりしています。

常々問題となっていますが、
医療機関の収入は診療報酬のみのため、上昇分はそのまま収入減になります。
他の職種のように「販売価格への転嫁」が不可能なのです。
実は消費税も各医療機関が支払っています。

今回、静脈瘤治療で欠かせない弾性ストッキングの値上げがありました。
開院以来使用してきた製品は国内での取り扱い会社も代わり
いろいろな事情があるとは想像出来ますが、
かなりの価格上昇であったため採用を取り止めることにしました。

これについては上述のような問題もあるため、
やむを得ないと考えています。

国内では複数社の弾性ストッキングが医療機関向けに提供されており、
どの製品がベストというものはなく、
メリットデメリットともにどんぐりの背比べです。

このような場合、我々が何をもって採用不採用を決めているかと言うと、
1.品質
2.価格
そして3.会社のフォローです。

おそらく医療関連の製品でなくとも1と2は当然のことだと思います。
となれば3が最終的な決め手と言っても過言ではありません。

「営業担当者によって売り上げが変わる」のはどの業界でも同じです。
今回新たに発注する会社はこちらの疑問や質問に迅速に対応してくれた経緯があります。
なかなか北海道まで定期的に営業に来られることはありませんが、
対応が良いという印象を持っています。

我々が欲しい情報には大きく2種類あります。
1.最先端の製品情報
2.既存品の全国での使用状況、使用感などです。

1はネットからでも情報入手可能ですが、
2についての個別医療機関の情報がとても有用です。
「あそこではこれを使っている」とか
「あの先生はこんな風にやっている」とか生の声が欲しいわけです。

医療材料以上に昔から製薬会社の訪問は頻回です。
大学病院では手術を終えて医局に戻ると多い日は10人以上が”立ちんぼ”されていました。

ある時点から院内や大学のセキュリティーの観点から立ちんぼは禁止されました。
真っ先に禁止されたのはトイレの前でした。
これは医師を含めて女性職員から大ひんしゅくでしたので。

そして今は医局エリアには職員IDカードがないと入れなくなりました。

当院では会社の方々の面会はすべて予約制にしています。
しかも最低3ヶ月以上の間隔を空けるように御願いしています。
皆さん、薬の営業のためなのですが、
必ずしも有用な情報を持ってこられるとは限りません。
特に国内外の臨床試験の結果報告は、実臨床では余り役に立ちません。

自身、いくつもの国内の多施設共同研究に関係した経験からしますと
データ収集と解析は非常に厳正かつ緻密に行われています。
つまり対象を絞って研究がなされており、
その結果の実臨床への応用には注意が必要なのです。

むしろ我々の様な実地医家が知りたいのは身近な先生からの情報です。
大学病院のように常に最先端の薬や材料を使っているわけではなく、
すでに広く使用されているものばかりです。
故にそれぞれの先生のやり方はとても参考になります。

そして話しぶりを伺っていると
「この方は仕事が出来るだろうな」とか
「要領を得ないな」とか割と瞬時に判断します。
こちらからわざわざにポイントを探らなければならない人はダメです。

因みに時候の挨拶と自己紹介されるのはご遠慮願いたいと思っています。
それは私には何の有用な情報も提供してくれませんから。

これからは益々物価は上昇してきますから、製品の選択に営業の力は重要であり、
我々医師が何を必要としているかを敏感に察知して頂けると幸いです。

「より良いものを安全に」が基本だと考えています。

院長 小西宏明
 

2025-04-10 21:07:00

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