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演奏会

演奏会

大学病院時代の恩師からメールが頂きました。
6月に診療所主催で演奏会をやるというお話でした。

先生は70歳を超えて東日本大震災の被災地で診療所を開設されました。
人口が2万人足らずの土地で
10年間で延べ14万人を診察されたそうです。
いかに地元に根ざして頑張っておられるかを物語る数字です。

演奏会がどのような経緯で企画されたのかはわかりませんが、
クラッシック音楽の素養がある医師はそれなりにおられ、
別の先生はクリニックの待合室で定期的にミニコンサートを開催されていました。
趣味とは別で音楽と医学には様々な関連性もあります。

先生のメールには被災者への思いももちろんですが、
80歳を過ぎて体力の衰えとともに
”ひと区切り”を感じさせるものがありました。

医師とて患者と同じように病気もするし、
1年ごとに歳をとります。

思い出すのは私が開院した時、直ぐにお食事に誘って下さった先生は
「10年を超えると、あとは同じことの繰り返しですよ」と言われました。

さて自身が10年を超えてみると
いわゆる”マンネリ”感は全くありません。
この感覚の違いは何かと考えましたが、
おそらく定期的に手術をやっていることが大きいと思いました。

前者の先生は内科医です。
後者の先生は外科医ですが、開業後は外傷の処置だけで定期手術はありません。

手術治療は人の身体にメスを入れるわけであり、
医師にのみ許される行為です。
このことの重大性と責任から来る緊張感はどんなに沢山の症例を重ねても
”マンネリ”することはないのです。

今日、偶々妹からラインが来ました。
妹の手術を御願いした大学の同級生が本を上程されたということでした。
Amazonで検索すると、確かにありました。
もちろん早速ポチッとしました。
彼は著名な腹腔鏡外科医で、その外科医としての自分の思いを綴ったようです。

同級生で、医学書ではない自叙伝や評論を本にするのは
これが2人目かもしれません。
因みに私も出版経験はありますが、すべてコンピュータ関連本で既に出版社もなくなり廃版です。
もう30年も前ですから。

多くの高齢者を診察していると、80歳を超えると個人差が大きくなります。
これは生物学的なものもありますし、
各自の人生観においても節目のような気がします。

未だ未だその境地には達しませんが、
すでに後輩よりも先輩の方が少ない年代になりました。
学べるうちに先輩の話を出来るだけ伺いたいと思います。

院長 小西宏明
 

2025-04-13 21:23:00

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