今日も青森で診療してきましたが、帰りの新幹線には今回も修学旅行生が乗車していました。皆お土産を持っていたので、北海道の学校が本州方面へ修学旅行に行った帰りだったのだと思います。心なしか引率の先生方の表情にも疲れが見えました。
最近の旅行ではスーツケースが主流ですが、学校側の配慮でしょうか、生徒達は肩掛け鞄や大きめのリュックサックが中心でした。
以前から問題視されているように、スーツケースは扱い方によっては周囲に迷惑を掛けます。後ろを歩く人の通行を妨げたり、エスカレーターでは幅を超えて不安定になったりすることもあります。
そう言えば、高齢者の傘の持ち方で危険を感じることも少なくありません。杖代わりに傘の先端を後方へ跳ね上げるように歩く方や、畳んだ傘を後ろ向きに持つ方です。階段では先端が目に刺さりそうで怖く感じます。
高齢者は自分の身体の位置関係そのものが把握しづらくなっており、まして長い物の先端がどこに向いているかまでは認識が及ばなくなるのだと思います。
今日の修学旅行生達は、ホームへ上がるエスカレーターを利用していました。その結果、多くの一般乗客が長時間待たされていました。
一方、先週見掛けた別の学校は、乗車位置から遠回りになるにもかかわらず、敢えて階段を使っていました。一般乗客への配慮を感じました。流石にエレベーターを使う学校は見たことがありません。あれは身体障害者やベビーカー利用者などが優先されるべき設備です。
実は、集団で移動する際には、少人数とは異なる注意が必要だと思います。
今は修学旅行シーズンですが、秋になると高齢者の団体旅行も増えます。添乗員が旗を掲げながら改札からホームへ誘導しています。
集団行動で問題となるのは、「注意力の分散」だと思います。
一人旅なら頼れるのは自分だけです。時間を確認し、ホームを探し、乗車位置に並ばなければなりません。しかし集団では、誰かが先導してくれるため、自分で考える必要が減ります。その分、友人との会話やスマホ、周囲を見回すことへ意識が向きやすくなります。
結果として、一般の利用者への気配りが薄れてしまうのです。
実際、エスカレーターで一般乗客を途中で先に通す場面はほとんど見たことがありません。一方、階段では右側を空けて二列で登っていました。
これはまさに集団心理だと思います。ある意味では、集団になることの“怖さ”です。
昔のギャグで「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という言葉がありましたが、周囲への配慮よりも「皆と同じ」が優先されてしまう心理は確かに存在します。
ただ、よく観察していると、中には一般乗客に道を譲ろうとして歩みを緩める生徒もいました。「自分達だけで占有してはいけない」と気付いているのです。
一般に、人任せは楽です。しかし、どんな状況でも最低限のモラルや気遣い、そして注意力は必要だと思います。
おそらく皆、高校生だったと思います。修学旅行は楽しい思い出を作る場であると同時に、「集団行動とは何か」を学ぶ機会でもあって欲しいと感じました。
院長 小西宏明
2026-05-28 21:49:06
クリニックブログ
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