日の出が午前4時過ぎとなり、夕方も午後7時過ぎまで明るくなりました。いよいよ今日から昼間の時間は15時間を超えます。
朝早く明るくなるのも嬉しいのですが、それ以上に仕事を終えた後も屋外で過ごしやすいことを有り難く感じます。人間の体内時計は基本的に明るい時間帯に活動するようにできていますから、日が長くなるこの季節は何となく気持ちも前向きになります。
この時期になると、留学していた米国での生活を思い出します。
当時住んでいたピッツバーグでは、夏になると夜9時を過ぎても明るく、日本との違いに驚きました。30年前であっても米国の医師は日本ほど頻繁な残業はなく、多くは午後6時頃には帰宅していました。そこからさらに3時間以上も明るい時間が続くのです。
留学中はゴルフを楽しむ先生方も多く、仕事が終わってからハーフラウンドに出掛けることも珍しくありませんでした。公共のゴルフコースであればプレー代も数ドル程度と手軽でした。
また、よく目にしたのが庭でのバーベキューです。
一戸建て住宅にはフロントヤードとバックヤードがあり、特に裏庭は広々としていました。バーベキューグリルの横では子どもたちがボール遊びをし、家族や友人が集まって食事を楽しむ光景が日常でした。
もちろん主役は牛肉です。米国人にとって牛肉はまさに主食とも言える存在で、スーパーでは上質な肉が驚くほど安価に手に入りました。ただし、一塊があまりにも大きく、一度では食べ切れないのが難点でしたが。
留学してしばらくした頃、大学の秘書から「アメリカの生活には慣れましたか」と声を掛けられました。
続けて「バーベキューはしましたか」「芝生の手入れはしていますか」「リモコン付きのガレージはありますか」と聞かれたことを覚えています。
実は最初の1年間は単身赴任で、大家さん宅の1階を借りて暮らしていました。大家さんは独身の中年男性で、週末になると芝刈りなどを丁寧に行っていました。パートナーの方もよく見かけましたが、お二人とも熊のようにがっしりした体格だったことを今でも鮮明に覚えています。
毎年この季節になると、少しずつ日が長くなることが楽しみであると同時に、米国での生活を懐かしく思い出します。
よく「3歳までに使った言語が思考の基礎になる」とか、「25歳頃までに聴いた音楽が最も記憶に残る」と言われます。人間の脳は成長し、やがて老化していきますが、その過程で強く印象に残る時期があるのでしょう。
私は30歳で留学しました。振り返ると、体力、知力、そして好奇心のいずれも充実していた時期だったと思います。だからこそ、今でも当時の出来事を鮮明に思い出せるのでしょう。
改めて、良い時期に留学することが出来て幸運だったと思います。
そして若い先生方にはいつも伝えたいことがあります。
「今でなければ出来ないことがある」
年齢を重ねるほど、その言葉の重みを実感します。
かつて流行した「いつやるか? 今でしょ!」という言葉は、実は人生の本質を突いた名言なのかもしれません。
院長 小西宏明
2026-06-02 21:43:19
クリニックブログ
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