普段出掛ける時は、ほとんどスニーカーです。さすがに北海道は、まだ天気が不安定で雨の日も少なくありません。素足にサンダルで出掛けるには、もう少し夏本番を待ちたいところです。
最近では、ビジネスマンの足元も変わってきました。従来の革靴ではなく、一見すると革靴のように見えるスニーカーが人気です。スーツやセットアップにも合わせやすい黒やダークブラウンのモデルが多く、何より履きやすく疲れにくいことから、外回りの多い方には重宝されているようです。
確かに、クッション性に優れたスニーカーは足への負担が少なく、急な雨で濡れても革靴のような手間のかかる手入れは必要ありません。
一方で、私は一時期革靴に夢中になったことがありました。本を読んだりインターネットで調べたりしながら、革の種類や手入れの方法まで勉強しました。
学会でサンフランシスコを訪れた際に購入したスリップオンは、20年以上経った今でも現役です。
革靴の魅力は、使い込むほどに風合いが増し、自分の足に合わせて少しずつ形が変わってくれることです。気が付けば自然と履く回数が増え、愛着も深まります。だからこそ、手入れにも時間をかけたくなるのです。
「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、その逆もまた真実です。
質の良いものは長持ちし、いつまでも満足感が続きます。結果として、コストパフォーマンスにも優れていることが少なくありません。
もちろん、そのような一足に出会える機会はそう多くはありませんが。
北海道では冬になると雪道を歩くため、どうしても機能性を最優先した靴になります。時には長靴が必要になることもあります。
その反動もあって、本来なら今の季節こそ革靴を楽しみたいはずなのですが、気が付けばスニーカーばかり履いています。
年齢を重ねるにつれ、「疲れにくいこと」「履きやすいこと」を自然と優先するようになったのかもしれません。
靴に自分の足を合わせるのではなく、自分の足に合う靴を選ぶ。
最近、この考え方は人間関係にも通じるように思うようになりました。
年齢を重ねると、自分なりの経験や価値観が積み重なります。それは大切な財産ですが、一方で「自分のやり方」が最善だと思い込みやすくもなります。
相手の話を聞くよりも、自分の考えを通そうとしたり、自分の価値観を基準に物事を判断したりすることがあります。そうした姿勢が、知らず知らずのうちに相手を見下すような態度、いわゆる「マウント」と受け取られてしまうこともあるでしょう。
靴は足に合うものを選ぶから快適です。
人との関係も、自分を相手に押しつけるのではなく、お互いが無理なく付き合える距離や心地よさを大切にした方が長続きするのではないでしょうか。
先日出会った新しい靴。
さて、いつ履いて出掛けようか――そんなことを考える時間も、また楽しみの一つです。
院長 小西宏明
2026-07-03 22:29:25
クリニックブログ
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