今日の地域貢献昼食弁当は、毎月お願いしているお肉屋さんのすき焼き弁当でした。
コロナ禍以前から時々注文していましたから、もう10年近いお付き合いになるかもしれません。
こうした長年食べ続けても飽きない料理には、家庭料理にも通じる安心感があります。
同じものを何度も食べていると、小さな変化にも気付きやすくなるものです。
今日は、一部にいつもより硬めの肉が入っており、脂の風味も少し強く感じました。
「気のせいかな」と思い、他のスタッフに尋ねてみると、「今日は少し違う気がする」という意見が返ってきました。
念のため全員に聞いてみると、およそ半数が同じ印象でした。
そこで興味半分で、お店に電話をして伺ってみました。
結果として、とても勉強になりました。
実は、このすき焼き弁当には肩ロースとリブロースを組み合わせて使用しているそうです。
今回、硬く感じた部分は肩ロースの中でも首に近い部位だった可能性があるとのことでした。
私は牛肉といえばサーロインかヒレくらいしか意識したことがありませんでしたので、これを機に少し調べてみました。
ロースとは肩から腰にかけての背中側の肉の総称で、さらに肩ロース、リブロース、サーロインに分けられます。
肩ロースはよく動かす筋肉なので歯応えがあり、すき焼きやしゃぶしゃぶによく使われます。
リブロースは脂の入り方が美しく、柔らかくて旨味が豊富です。
そしてサーロインは、きめ細かなサシと肉の旨味を兼ね備えた、まさにステーキの王様といえる部位です。
お弁当として考えれば、肩ロースのしっかりした旨味と、リブロースの柔らかさを組み合わせることで、価格と美味しさのバランスを取っているのでしょう。
今回は偶然、肩ロースの割合が少し多く、その中でも硬めの部分が入っていたのだと理解できました。
改めて、お店にも肉にも理由があることを教えていただいた気がします。
人間の感覚器官は実に鋭敏です。
時にはその鋭敏さが病気の原因になることさえありますが、本来は食べても安全なものかどうかを判断するために発達してきました。
食感や味の違いを感じ取ることは、生きるために備わった大切な能力でもあります。
味覚は3歳頃までに土台が作られ、小学校入学頃までにさまざまな味や食材を経験することで幅が広がると言われています。
幼い頃の「食経験」が、その後の一生の味覚を育てるのです。
私は自分を食通だとは思っていませんが、好き嫌いなく育ててもらえたことには感謝しています。
そして、このすき焼き弁当で毎回感心するのは、ご飯の端に添えられた漬物の存在です。
決して主役ではありませんが、肉の味を引き立て、最後まで飽きずに食べられる名脇役です。
コース料理と同じように、お弁当も一つひとつの食材に役割があります。
そこに作り手の意図が感じられる料理は、食べ終えた後の満足感が違います。
今回も小さな発見があり、ますますこのすき焼き弁当が好きになりました。
また来月も楽しみに注文したいと思います。
院長 小西宏明
2026-08-03 21:02:00
クリニックブログ
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