鹿児島市のベテラン市議が、自分の先祖の墓がある共同墓地の草刈りを市に依頼し、4年間で延べ約90人の市職員が作業に従事していたことが問題になっています。市側も不適切な対応だったとしており、議員は謝罪しました。
この問題について、「老害」という言葉を使って指摘する人もいました。今回のケースで考えれば、公私の境目が曖昧になったこと、長年の立場から生じる特権意識、そして周囲が「長老だから」と遠慮して意見できなかったことなどが、その「害」につながったのかもしれません。
同じ仕事を長く続けることには、技術や経験が蓄積され、交渉術などのスキルが高まるという大きなメリットがあります。一方で、旧態依然とした行動や感覚、社会の変化との乖離というデメリットも生じます。
会社には定年がありますが、議員など定年のない職業もあります。だからこそ、自ら勉強を続け、現代の常識と過去との違いを積極的に知る必要があります。
「昔の常識は今の非常識」ということは、いくらでもあります。世の中は変化し続けているからです。
そして、これは他人事ではありません。私自身もまもなく65歳。「高齢者」の仲間入りです。気持ちは若いつもりでも、白髪が増えれば、子どもたちから見れば立派な「おじいちゃん」でしょう。
60歳代は、自分が感じる年齢と、周囲から見られる年齢との乖離が大きい時期なのかもしれません。
医学では、5年前のガイドラインでさえ改訂されます。知識を更新しなければ、患者さんの診療にも影響します。年齢を重ねるほど「いつも通り」「昨年と同じように」が楽になりますが、変化を避けることは、時代から取り残されることにもつながります。
65歳になると、住宅ローンなど社会の仕組みからも「高齢者」として扱われる場面が増えてきます。
そんな折、伊東四朗さんが2027年6月、90歳の誕生日を機に芸能活動を引退すると発表しました。
90歳という区切りを前に、長年第一線で活躍した方が自ら幕を引く。
それを知って、少し元気になりました。
いつか社会の変化についていけなくなるとしても、それまでは学び、挑戦し続ければいい。私もまだまだ、そうありたいと思います。
院長 小西宏明
2026-10-01 20:55:00
クリニックブログ
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