古くは心臓には心が宿るなどと言われたこともありますが、心臓は単なる血液を全身に送るためのポンプです。私は医学生の頃から人工心臓の開発に携わってきており、正に実感できます。ただそのポンプの仕組みは実に巧妙であるが故に、生まれつき(先天性心疾患)であったり歳を重ねるに従って各所に障害(後天性心疾患)が出てきます。
心臓の病気
端的に言えば、心臓を形作るパーツそれぞれに不具合が生じた状態、それが心臓の病気です。例えば心臓の筋肉に栄養や酸素を送る血管(冠動脈)が狭くなったり詰まったりすると、「狭心症、心筋梗塞」です。心臓の4つの部屋を境する逆流防止弁が漏れたり、狭くなったりすると「弁膜症」です。
さらにポンプとしての拍動リズムが乱れると、「不整脈」です。